春色空色桜色
□第一話
1ページ/4ページ
突然ですが、私は今、物凄く困っています。
「……‥届かないっ‥!」
黒板の上の方が消せません。
「んっ!」
ぴょんっぴょんっ!
届かない…ッッ!
身長が小学生並に小さい私にとって、日直の仕事であるコレは、かなり厳しいのだ。
ぴょんっぴょんっ!
「はぅぅ…」
届かないぃ…
早くしないといけないのに…
あぅあぅと困っていると…
団「あれー?凉羅ちゃん、どうしたの?」
虎「あ、上の方が消せないのか?」
「Σ!?か、とう君…さたけ、君…(あぅあぅ)」
「「(あぅあぅ狼狽える…可愛いー)」」
同じクラスの加藤君と佐武君。
2人とも身長が私よりも大きい為、私は見上げなくちゃいけない。
ヒョイッ
金「貸して?俺がやったげる」
「へ、あぅ…」
虎「金吾良いとこ取り〜」
団「ズリーなお前!」
金「はぁ;;?」
同じクラスの皆本君が黒板の上の方を消して、あっという間に綺麗になった黒板。
「み、なもと、君っ」
金「?」
「(フニャ)あ、ありがとう…」
「「「(可愛いなぁぁ…ッッ!)」」」
加藤君が飴をくれた…
あ、やった苺飴!
凉羅にあげる為に飴を持ってるだなんて、凉羅は知らない。
_