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 霧に紛れて真実は隠され
 見えるのは足元ばかり

 踏み出す一歩は正しいか
 向かう先に答えはあるのか

 疑心ばかりが取り巻き
 纏わり付く

 迷う心が己を狂わせていく



「ヒロさん、霧の濃い日でも俺を見つける事が出来ますか?」

こんな事を聞くのは、雑誌に載っていた詩を読んだからだろう。

また、最近霧の日が続いているのだ。

それも1メートル先すら見えない濃い霧なのだ。

そんな中で自分はヒロさんを見つける事が出来るだろうか。

そしてヒロさんは・・・

「は?んなもん、名前を呼べばいいだろ?声が聞こえたら、そこに行けばすぐ見つかるだろ?」

別にどうてことない、そう言われている気がして。

それがとても嬉しい。

「そうですね!」

愛おしさが込み上げてくる。

そして伝えずにはいられない。

「ヒロさん、大好きです。」

「バーカ」

「ヒロさん、愛してます。」

「・・・・・知ってるよ」

いつもいつも、ヒロさんのたった一言に救われている。


音を響かせて...end

 


ちょっと詩が暗くなったんで、どうにかして光を与えられないかと考えたら…こうなりました。



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