P.4
「………ロ、さん…」
(あ、野分の声だ。)
「……ヒロ…さん」
(そんな優しい声出すなよ、起こす気ないだろ?)
「……ヒロさん」
(んな、甘い声で呼ばれたら寝ちまうだろ?)
「ヒロさん…ヒロさん。」
(そんな優しく揺すったって、入眠促進にしかならねーし。)
甘い声と規則正しい野分の手に…
暖かくて甘い眠りに誘われる。
寝ぼけているのか夢を見ているのか、ヒロさんがへにゃりと笑う。
そんな可愛い顔を見たら、無理に起こすなんて出来ない。
少し天使の寝顔を堪能してから、10分後にまた起こそうと部屋を出る。
「野分!!てめー起こすって言ったじゃねーか!」
「起こしてましたよ、30回くらい。」
「は?知らねぇーぞ!」
「じゃ、寝てたんですね。」
甘い目覚まし...end