BLACK 銀魂
□BLACK 銀魂 4話
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外は雨が止み、太陽が顔を出していた。
「さっきは疑って悪かったな」
土方が倉庫前に来て、こうきに話しかける。
「えっ!」
「山崎が持ち出した事が分かってな」
「そうですか…」
「それと俺が疑った事は、山崎は知らねぇからよ。あんま一人で抱えようとすんな。そんなんじゃ、もたねぇぞ」
煙草に火をつけながら土方は続ける。
「ここには、万事屋はいねぇが、総悟がいるんだしよ」
「……はい」
土方の言葉に、こうきは土方は不器用だけど優しい人間だと確信した。
「今から用足しがあるんだが、付きあわねぇか?」
「仕事が……」
「構わねぇよ、一日くれぇ。副長の俺が言うだ心配すんな」
土方はこうきの顔を立てて、山崎の事を言うか迷ったが、出掛ける事を考えると、こうきを悪者にしたままだと、気まずい思いをさせながら街を歩く事になると考え、話すことにした。
倉庫の鍵を閉め、土方とこうきは屯所を出た。
歩いている最中、土方はこうきに質問した。
万事屋での生活、総悟のことなど。
話をしている内に、刀鍛治屋に着いた。
「よぉー、オヤジ。村麻紗はどうだ?」
「前より丈夫なったぞ、…珍しく、ベッピンさん連れとるの〜」
「ちげぇーよ、そいつは男だ」
「何、そんなのか。沖田より可愛い顔してるわいっ。ワッハッハ……」
刀鍛治のオヤジは、こうきに近づき顔を眺める。目鼻立ちも良く、町を歩けば目で追う者も少なくない。 苦笑いする、こうきを見た土方は頭をかきながら言う。
「そんな事より、村麻紗はどこだ?」
「お〜、忘れてたわいっ。これじゃ」
「だいぶ、良くなったじゃねーか」
村麻紗を手にし、修理具合を見る土方。