BLACK 銀魂
□BLACK 銀魂 3話
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それから
昼に山崎が食堂に誘うが、新八からもらった弁当を持参していたこうきは、誘いを断り適当な時間に倉庫の前で一人昼食をとり、作業に戻って時間がたち夕方の5時が過ぎ山崎が来た。
「どうですか?進みまし?」
「結構、動いたんですけど……。一ヶ月の意味が分かりました」
倉庫の中はあまり変わっている様子はなかった。
「そうですよね、ここは掃除も数年以上やっていないんですよ。使う物から、使わないのまでありますから」
「あっ、捨てても良さそうなのは、ここに集めました」
朝に山崎から言われていた。捨てるか判断するは真選組の誰かがやると。
「こんなに出しても、まだ中はあまり変わりませんね。明日も、根気よくお願いします。そろそろ時間なんであがって下さい。お疲れ様でした」
「はい、お疲れ様です」
倉庫の鍵をしめ、山崎に鍵を渡しこうきは、屯所からでた。緊張疲れと体力的な疲れで下を向いて歩く。
「お疲れ様です、こうきさん」
疲れた顔を上にあげると傘を持った新八が待っていた。目が合うとホッとした表情を浮かべるこうきに、新八は嬉しくもあった。
「待っててくれたの?」
「はい。雨が降るからって銀さんが…。本当は自分で迎えに来たかったと思うですけど照れ臭いだと思います」
こうきは空を見上げる。
空は夕日が出ていて、雨が降りそうにもなかった。
銀時の優しさだと分かっているこうき。そんなこうきの心情も新八は理解していた。
「降るかな?」
「降水確率は0%です!!」
二人は夕日の方へ歩き、影を作りながら万事屋へと帰って行った。
こうきの影には傘が二本付いていた。