BLACK 銀魂

□BLACK 銀魂 12話
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 真選組のアルバイトが終わり、こうきは運よく雑貨屋のアルバイトを見つけるができた。

 そこの店長は、60歳くらいで白髪にメガネが特徴。温厚な性格で、天人は採用しないと言った信念を貫いている人だ。


 お店は、そんなに広くはないが、小物やペン、コップなど豊富に揃えてある。

 店の入り口の横は、ガラス張りになっているて、女の子が好きそうな小さな置物や、時計などが置いてある。ウィンドウショッピングに最適で、中の様子を見ることもできる。


 そのアルバイトも何回か出ると2日間休みをもらった。休日1日目の朝、こうきは銀時と朝食を済ませ、ちり取りとホウキを持ち店の前を掃いていた。


 新八が少し固い表情で万事屋に出勤してきた。


「おはようございます」

「おはよう」

「ご苦労様です、すみません。いつもより遅くなってしまって」

「ううん、大丈夫。終わったよ」


 新八はいつもの出勤時間より20分程遅れたことを申し訳なさそうに詫びるが、こうきは嫌な顔一つ見せず軽く微笑み一緒に万事屋と入る。


「おはようございます」

「おぉ」


 銀時は、いつもの様に正面にある机にを前に、椅子に座っている。特に新八のいつもより、少し遅れたことは気づいていないようだ。

 「すみません、遅くなって」

「あン? 何が?」

「えっ!」

「ん……、あっ、遅刻ですかコノヤロー」


 新八が驚くと、銀時は少し考えたあと思い出したかの様に返した。


「もしかして、銀さん、気付いてなかったんですか!」

「いや。気付いてた、気付いてないの前に、忘れてと言うか。なんと言うか……」


 後半になるにつれ、声が小さくなる銀時。


「ちょっと、酷すぎますよ。仮にも僕は、この万事屋に何年もいるって言うのに!!」


 急に声の大きさをあげ、熱くなる新八。


「うるっせーな。遅刻した理由を聞かせてもらおうじゃないの」

「これです」


 新八は、溜め息を吐くと一枚のチラシを銀時に渡した。それと同時に、台所からお茶を持ってきた、こうきも話しに加わる。


 「天下一剣術大会」

「はい。今日が予選会で16人まで絞られるんです。その16人が明日の大会に出られるんです。僕、自分のレベルを確めたいんです。仕事も入ってませんし、いいですか、銀さん」

「いいんじゃねーの。お前が出たいなら」

「あ、ありがとうございます」


 新八は深く頭を下げた。

「一緒に見に行くか、こうき?」

「はい」

 三人は身支度を済ませて会場へと向かった。
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