BLACK 銀魂

□BLACK 銀魂 2話
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 定食屋のカウンターで一人しょうが焼き定食を食べている、こうき。 店は栄えていた。


 そこに、一人の男が店に入ってきた。


「おばちゃん、焼き肉定食」

「あいよ」


 慣れた口調で店に入ってきた男が言った。


 綺麗な栗色の髪の毛に、黒の制服。 何かの制服だろうか。


 こうきが横目でみると一瞬、目が合う。


 この世界に来てから、初の外食。 こうきは食べ終わると財布を探す。


「あれ……」

 立ち上がりポケットを探すが、どこにも見当たらない。 無表情で、もう一度イスに座る。


(ヤバい、財布忘れた。どうしよう……変な汗出てきた)


「おばちゃん、ごちそうさま。二人分の勘定付けといてくだせェ、土方で」

「はいよ」


(二人分?)


「またおいでね」


 おばちゃんは、眉をひそめているいるこうきを見て言った。


 数秒後、状況を理解したこうきは、ごちそうさまでした。と一言、おばさんに挨拶をすると、店を出た。


 制服姿の青年を、急いで追いかける。


「あの、お金……」

「土方ってヤローが払うから、俺の腹は痛まねーでさァ」


 制服姿の青年は、背を向け歩いていく。


「すみません、名前だけでも」

「沖田 総悟でさァ」


 名前を語った、総悟は一度も振り返ることなく帰っていった。



  次の日。



 新八に話をしたら、ここを教えてもらった。


 真選組屯所の前に緊張しているこうきがいた。
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