BLACK 銀魂

□BLACK 銀魂 1話
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「ここ、どこだろう…」

「分かんねぇ」


 路地の片隅から出てきた青年二人。



 一人はメガネに、やや顔が整ったた男。



 名前は、中谷 宏行(なかたに ひろゆき)


 茶色がベースの、リュックを背負っている。



 もう一人は、女の様な顔立ちで髪の毛はストレートのオデコだしヘア。



 この物語の主人公。


 少し大きめの、黒いショルダーバッグを背負いながら、不安そうな表情で辺りを見渡している。


 名前は、古城 こうき


 二人とも学校の制服を着ている。


「何で、あの人あんな格好?って言うか人間じゃないよね…」

「半分は着物じゃね!!」

「何で急にこんな所に」

「俺たち何やってたんだ、思い出せ俺………………あ〜思い出せねぇ」

「とにかく歩いてみよう」


 そして夕方。



 こうきと宏行は、町中を回り疲れ、噴水のある大きな公園にいた。


 宏行が口を開く。


「最初は夢だと思ったけどな〜、こんなに歩き回って体力なくなるし、なげーし」

「…完全に夢じゃないね」

「でもよ、この世界で生きてくのもありだな」


 妙に、テンションの高い宏行。


「えっ!」


 思ってもいない言葉に、驚くこうき。


「何かいいじゃん、自由な感じで」

「戻らないと、変な生き物いるし。 着物きている人しかいないし」

「俺は気に入った」

「戻る方法を考えないと」

「一人で戻れよ」

「はぁっ?」

「俺はこの世界で生きていくからよ、じゃあな」


 そう言うと、中谷は公園から去っていった。


 一人、残されたこうき。


 この日は一日野宿せざるえなかった。
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