WIND

□No.8 出会い
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「もう…行くの?」 
 
 
 
ゆっくりと起き上がり、少し淋しそうな顔をしながらダリアを見上げるラビン。

ウサギのようなまあるい目は、ダリアに言葉を詰まらせる。 
 
 
『…ん。町の人達が騒ぎだした。この死んでる空軍兵を…』 
 
 
 
空軍女性を見た後、ダリアは言葉を詰まらせた。 
 
 
 
「ん、どうしたの?」 
 
『…ねぇ門番さん?空軍基地…この辺にある?』 
 
 
 
そう…肝心なことを忘れていたダリア…

基地がなけりゃ引取先がない… 
 
 
 
しかし門番は、その言葉に再び目を見開いた。 
 
 
 
 
 
 
 
「ぇ……知らないのかい?…バレルは、空軍が完全支援をしてる、空軍の作った町なんだよ?」 
 
『……そぅ…なんだ…ι』 
 
「え!?知らなかったの?!有名だよ!?」 
 
『…まぁ、いいじゃん。』 
 
 
 
そう苦笑いしながら言うダリアに、ラビンと門番二人は呆れた。 
 
 
 
 
 
 
 
その時、町の方の人々が一瞬にして騒がしくなった… 
 
ダリアとラビンは何事かと思い、そちらを向く。

すると、徐々に道が開いてゆき、その奥から白の軍団が現れた…。 
 
 
 
 
 
 
 
「…え!?ダリア!どうしよ…あれ…」 
 
『うん……空軍……。』 
 
 
 
ラビンは立ち上がり、ダリアのより後ろに後退りしてしまった。

少しずつ歩み寄ってくる空軍人達。ダリアはじっと見つめた…。 
 
 
 
 
 
 
 
数は10人程度

一般軍人と秘書、そして貫禄がある男が一人 
 
 
門番は慌てて敬礼をする。 
 
 
 
 
 
 
 
「どうする?ダリア!逃げる!?」 
 
 
 
『ぃゃ…逃げても仕方がない…。大丈夫。ラビンはそのまま後ろにいて?』 
 
「ぅ……うん。」 
 
 
 
そう小さな声で話しているうちに、空軍兵達はすぐ側に来た。 
 
事をうまく運べるか…

ダリアの運が頼り。 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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