短編置場
□ヤキモチ。
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人に憎まれるという事に慣れていないロイドは、やっぱりショコラについてもかなり悩んでいたよう
で。
こうやって少女と和解出来た事がよっぽど嬉しかったのだろう。
いつものあの、眩し過ぎる笑顔。
そんな顔、俺以外の奴に見せてくれるなよ。
いつだって、自分だけを見て欲しいという独占欲。
それほどまでに愛しいから。
狂おしいから。
ロイド。
「………………っ!!!!」
感情の歯止めが利かなくなって、勢いよく立ち上がる。
キッという効果音がつきそうなくらいの険しい表情のまま前方へと向かおうと。
した、ところで。
「うわっ!?」
「っ!?」
何かにぶつかって、軽く仰け反ってしまった。
ぶつかってきた物体、とは。
いや、人物、とは。
「な、なんだよーゼロス。急に動き出すなよなー!!」
「え……。」
いつも傍にある、あの鳶色の髪と瞳。
「ろ、いど……?」
思わず我が目を疑った。
あの、ショコラという少女のところにいたのでは……?
「なん、で……。」
「何で…って…ゼロス?何かお前さっきから変だぞ……?」
…さっきから?