*嵐*
「 死ネ 」
「 消エロ 」
「 何デ生キテイルノ?? 」
「 存在価値無イ 」
「 生マレテコナキャ良カッタノニネ 」
「 キモイ 」
僕の心はいっぱいになり、笑顔が溢れだしました。
涙は出ません。
面白くて面白くて仕方ない。
この世界はなんて小さく愚かなのでしょう??
溢れだした笑いは止まることを知りません。
「 何笑ッテイルノ!? 」
「 キモチワルイ 」
「 泣ケヨ屑 」
「 ソンナニ殺サレタイ? 」
泣けば良いんですか??
そうですか…
溢れだした涙。
其処に感情は存在しない。
無感情の僕の涙。
彼等は何が楽しいのかわかりませんが笑います。
「 死ンジャエヨ!! 」
誰かが上履きを投げ付けてきました。
「 死ネ 」「 死ネ 」「 死ネ 」
一人言いだすと次々に皆も言いだす不思議な言葉。
その言葉の意味をしっかり理解しているのでしょうか??
死ネ 死ネ 死ネ 死ネ 死ネ 死ネ 死ネ 死ネ 死ネ 死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ死ネ………
それは楽しそうな死ねの大合唱。
僕の耳から脳に入り込む一種の麻薬。
感情が麻痺していく猛毒なのかもしれない。
僕は涙を止めて笑顔で言いました。
『うん。
わかった。
死ねば良いんだね?』
紅が飛び散りました。
固まる彼等。
笑っている僕。
静寂が世界を包み込んだ。
広がる紅。
息をのむ音。
叫び声があがるまであと少し。
溢れだす紅を気にせず、僕は笑顔で言いました。
『これで良いですか??
嬉しいですか??
幸せですか??』
煩い悲鳴を耳にしながら僕は笑う。
楽しくて仕方ありませんでした。
何が楽しかったのかわかりません。
ただとても愉快でした。
きっと僕は壊れたのです。
麻薬は僕の心を壊したのです。
『喜んで下さい。
望み通りでしょ??』
広がる紅の中で笑いながら立っていた僕は、きっと異質。
正常ではない。
ならば僕は不良品なのかな??
僕は不良品。
壊れたガラクタ。
何かが壊れ落ちた欠陥品。
不良品は廃棄される。
欠陥品は消去される。
それならば
不良品で欠陥品の
僕は消える運命。
そうでしょう…??
*