思い出のファイル
□懐かしの再会
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これは、旧校舎での出来事が終わって数日たった頃の話である。
きっかけは、とある上司からの一本の電話。
「《・・・・柊さんにお会いしたいんだが、いらっしゃるか?》」
電話の相手は【渋谷サイキック・リサーチ】の所長、渋谷一也。──現在琴音がバイトをしている所の、言うなれば上司だ。
本名をオリヴァー・デイヴス、通称ナルシストのナルだ。
「父さんに?うん、いいよ。いつも呪具作りしてる暇人だからね、ナルが来たい時に来ていいよ」
「《そうか。なら明日の午後、そちらに伺う。そう伝えておいてくれ》」
受話器を持ちながら琴音は頷き、了承する。
「うん、わかった。父さんに伝えておくよ」
その後、話し終えた琴音は受話器を置くとリビングへと向かった。
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