story
□はんなり夢日和
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皆さん初めて、龍華です。
突然ですが僕は今、とんでもない状況におかれてます。
それは……
「晋助あーん」
「あー…」
父さんと母さんのラブイチャぶりを見せつけられてるんです…。
第一話〔お願いだから、間とって(泣)〕
父さんと母さんのいちゃつきぶりは今に始まった事じゃなく、付き合い始めた学生時代の頃からのモノだとディーノ兄ちゃんから聞いてます。
朝は一緒に登校、授業の席は隣同士、休み時間も一緒にいて、昼も二人で屋上でいちゃいちゃ。極めつけに、放課後は毎日デートで離れるのは家に着いたときのみ…。
だけど家も隣同士で、部屋の窓から行き来可能だから意味がないっ!!
……そう言えば、父さんと母さんは幼なじみのようで……。桂兄ちゃん曰わく、アノ二人はいつも一緒だったとのこと……。遠い目をしながら桂兄ちゃんは話してくれました。
(遠い目をする理由も…分かる気がする…!)
こんないちゃつきぶりを見せられたら、誰だって遠い目をしたくなるもん…!!
いや…そんなことよりもまず…
「あのさぁ…」
「ん?どうした龍華?」
「あのさぁ、父さん…いや母さんもだけどさぁ…」
「なに?」
「あのさぁ…なんで僕の部屋でいちゃついてんの?」
そう…父さんと母さんがいちゃついてるのは、間違うことなく僕の部屋…!!
「いいじゃん別に。それにせっかく龍華が奥州から帰ってきたんだから、家族で会いてえじゃん?」
「だからってワザワザ娘の前でいちゃつく必要あんの、母さん!?てか、晋時なんて呆れてどっか行っちゃったじゃん!!」
『ごめん、僕ティエリアさんに呼ばれたから行くねー(キラッ☆)』
…なんて言って出て行ったけど、絶対に嘘だ…!!だって、こいつらマジうぜぇって目つきしてたもん…!!
「何言ってんだよ。晋時はティエリアに呼ばれたから行ったんじゃねぇか。ね、晋助?」
「あぁ」
「ほんっとに幸せな夫婦だよねぇ…!」
思わず怒りで声が震えるけど、夫婦仲が悪いよりマシだと言い聞かせて落ち着くことにした。
…そういえば、父さんと母さんが喧嘩してるとこって、あんまり見たことないかもしれない。例え喧嘩したとしても、自分の非をキチンと認められるからすぐに仲直り出来る。
それが大人ってやつなのかなぁ…?
「晋助いるかー?」
ガチャリとドアが開いてディーノ兄ちゃんが入ってくる。
「あ、ディーノ兄ちゃん」
「お前、ノックぐらいしろよ」
「ワリィワリィ。龍華の前じゃハデにいちゃついてねぇと思ってついな」
「んなわけないだろ?いくら娘だからって、んなもの見せるわけねぇだろ?教育に悪い」
父さんのその言葉に、一体何を思い出したのか。母さんの顔が赤くなった。
…って…え?まさかと思うけど、ディーノ兄ちゃん、見ちゃヤバいモノを見てしまった過去をお持ちですか…?さらに母さんは見られちゃった系ですか…?
「んで、一体何の用だよ?」
「次の仕事なんだけどよ、色々あって他のヤツと組んでもらうことにしたんだ。で、それについての説明すっからちょっと来てもらえねぇかなって思ってな」
「分かった、すぐ行く」
「行ってらっしゃーい」
手をひらひらと振って、母さんは部屋から出て行く父さんを見送った。
「じゃ、僕も行こっかな」
「あれ?龍華も?」
「久々に帰ってきたからさ。キャバッローネの中歩きたいなって思ってね。みんなと話もしたいしね」
政兄からもらった休みは三日間しかない。その間に僕がキャバッローネでやっておきたいコトは山ほどある。
家族みんなで過ごすのもそうだけど、滅多に会うことのないみんなとのコミュニケーションもまた然りだ。
母さんもそれを察してか、引き止めようとはしなかった。
「ん、了解。じゃあまた夕飯の時に」
「分かった」
母さんと一緒に部屋を出て、互いに別々の道に別れた。
◇◇◇◇◇
暫く歩いてから僕は大きく伸びをした。
「んーっ…」
長い間座っていたせいで強張っていた筋肉が、徐々に解れていくのを感じた。
ふと、バルコニーへと目を向けると紫煙が燻っているのが見えた。誰かが煙草を吸っているみたいだ。
煙のにおいから、それが誰なのかはすぐに分かった。
「土方兄ちゃん!」
バルコニーへ出ると、そこにはやはり土方兄ちゃんがいた。
「龍華。帰ってきてたのか」
「うん、三日間限定だけどね」
バルコニーの囲いにいた土方兄ちゃんに近づき、僕もその隣に立った。
今日の土方兄ちゃんは珍しく洋服だった。普段は黒の着流しか、あるいは真選組の制服だから、僕は新鮮味を覚えた。
「土方兄ちゃん、今日は洋服なんだね〜。珍しい」
「ここんとこは殆ど洋服だ」
「そうなの?」
「あぁ。近藤さんが休めってうるさいし、街に出るにも洋服の方が良いからな」
「なるほどね」
長い間奥州にいたからこの辺の事情には疎い。それは土方兄ちゃんも分かってて、僕の頭をくしゃりと撫でると紫煙を吐き出した。
僕は誰かに頭を撫でられるのが好きだ。子ども扱いで撫でられるのは勘弁だけど、今みたいに何気なく撫でられたりするのは好きだ。
「ん?お前また身長伸びたか?」
土方兄ちゃんに言われ、僕もあっと思う。
前に帰ってきた時、僕の身長は土方兄ちゃんの顎のあたりだった。だが、今の僕は目線が土方兄ちゃんと同じところにある。
「そう…みたいだね。土方兄ちゃんとタメかな?」
「お前、ほんっと銀時似なんだな」
土方兄ちゃんが苦笑した。
周囲に言わせると、僕は髪の色を除く全てが母さんにとてもよく似ているらしい。
遺伝子ってスゴ…って!
「だからって、あんな子どもの前でいちゃつくような人間にはなりとぉないよ!?」
思わず漏れた本音に、土方兄ちゃんがブッと吹き出した。
「なに…?あの二人お前の前でもいちゃついてんのか…?」
「そりゃもう…ね」
父さんと母さんのいちゃつきぶりを思い出して、軽い頭痛を覚える。
「もう俺、ほんっとに晋助のこと大好き!」
「それは俺もだぜ、銀時」
そうそう。こんな感じで人目を気にせずイチャイチャと…って…あれ?
「またいちゃついてるよ、あいつらぁあぁっ!!」
中庭でいちゃついている二人の姿を見つけ、僕は本音をシャウトした。
しかし、最早二人だけしか見えてない感じなのか…。僕のツッコミはスルーで、父さんと母さんはすっかりイチャイチャモードだった。
(つか、母さんと別れてからまだ十分も経ってないよ!?)
あんたら、くっついてないと死んじゃう病ですか…?もうほんと、いい加減にs(ry
その時、僕は近くから言いようのない禍々しいオーラを感じた。
(あっ、ヤベェ…)
横目で土方兄ちゃんを見ると、肩を震わせながら拳を握り締めていた。
土方兄ちゃんは母さんのことが好きらしい。その証拠に、沖田兄ちゃんが母さんを撮影した写真を土方兄ちゃんに対して高値で売りつけているのを見たことがある。
まさに見せつけられてると言っても過言ではないこの状況。土方兄ちゃんが盛大に怒りを爆発させるのも時間の問題だろう。
僕は土方兄ちゃんに気づかれないようにそおっと、バルコニーを出て行った。
…でも僕のその選択は間違いだったのかもしれない。その時の僕は知らなかったのだ。入れ違いにバルコニーへ入っていった山崎兄ちゃんが、まさかあんな目に遭うなんて…。
◇◇◇◇◇
一通りキャバッローネの中を歩き、僕はバルコニーへと戻った。
土方兄ちゃんはいなく、代わりに山崎兄ちゃんがいた。
……ロープで縛られ、逆さ吊りにされた山崎兄ちゃんが……。
「や、山崎兄ちゃん!?一体どうしたの!?」
山崎兄ちゃんをバルコニーまで引き上げ、僕はロープを断ち切った。
「ちょっと書類にミスがあって…。それに気づかないで渡したもんだから副長ブチギレちゃって…」
「それで逆さ吊りンされたの!?」
「まぁそれだけじゃないみたいでしたけどね…」
アハハと力無く笑う山崎兄ちゃんに、僕もあぁ…と納得する。
「ミス叱るついでに、八つ当たりされたんだね…」
「そーゆーこと…」
「……なんか、うん……。僕の両親がごめんなさい……」
父さん、それから母さん…。あなたたちがイチャイチャする事で、被害に遭ってる人物がいます…。
だから……だから……
「お前ら少し間置けぇぇえぇぇえっ!!」
バルコニーから叫んだ僕の心からのシャウトは、赤い夕日に溶け込んでいった……。
[END]
はい!第一話、如何でしたでしょうか?
このお話は、ブログ第一回目のお話です。ある意味裏話みたいな感じかな?
高銀…どんだけイチャついてんですかね?なんか反動的な何かがきてるんでしょうね(笑)もっとドライな感じにしても良かったかなぁ…?だけどある意味ギャグ路線で行ってますから、こんな高銀もアリと言うことで(≧∀≦)相方、アンタの高銀はスゴいよ、マジで…。
さて、次のお話はどうしようかな?順番通りに行くのも良いけど、最新の旬なネタをやるのも良いかな?なんて思ってます( ´艸`)静ちゃん、カッコいいよ静ちゃん←←←
もう僕の中で龍華とりあい相関図できちゃってるよ← おかしいなぁ…龍華は某筆頭とくっつく予定だったのになぁ〜…。あのままのノリでいったら、平和島兄弟あたりとくっつきそうだよ。また兄弟か、ハイそうです← 伊達兄弟に続く平和島兄弟。お前ら兄弟揃って龍華のコト好きな(笑)まぁ、ただ単に龍華総受けが好きなだけなんだけどね←←←← かつての銀さんのように、みんなに愛されればいいと思う…!!因みに余談ですが、BLにおける静ちゃんは受です。誰がなんと言おうと受です。これ重要←
龍華のことについて語り出すとキリがないのでこの辺で…。ブログにも遊びにきてくださいね!!龍華ちゃんがお相手しますよ〜(o^-')b では、ご機嫌よう!!静龍と静ちゃん受好きだぁあっ!!(呪文)