story
□虹色日和
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※ラビが女体化してます。苦手な方、御注意!
「ユーウ。俺、女の子ンなっちゃった。どうしよう」
そう言ってアホウサギが入ってきたのは、俺が自室で六幻の手入れをしている時だった。
◇◇◇◇◇
「オイ…今なんつった…?」
「だから、おん」
「もうイイわっ!」
「えーっ、もう一回言えみたいに言ったのユウじゃん。ヒドいさぁ」
ブーブーと文句を言ってくるアホウサギの身長は、俺が普段から見慣れているモノよりも低くなっていた。声のトーンも、僅かながら高くなっている。
そして、アホウサギが女になってしまったと言うコトを裏付ける決定打は…
「にしても…一体なんでさぁ…?なんでこんなに胸がデッカいんさぁ〜!!」
明らかに大きいと分かるその胸だった…。
◇◇◇◇◇
「イヤー、立派に成長したねラビ」
アホウサギと一緒にコムイの所へ行くと、コムイのヤツはラビの体を見て楽しそうな声を上げた。
「ンなコト言われてもウレシくないさぁ…」
「全くもって同意だな」
ニコニコと笑っているコムイに向かって、俺は怒りを滲ませた視線を送った。
「まぁ、それは置いとくとして…。なんでコイツは突然女になったんだ?」
「あぁ、ソレなんだけどね…。一つだけ思い当たる節があるんだ」
コムイはそう言うと、机の引き出しの中から一つの瓶を取り出した。瓶の中には色とりどりの、ツヤツヤと弾力性のある、ビー玉程の大きさの何かが入っていた。
「うっわぁ…。スッゴく綺麗さぁ…」
半透明でもあるソレは、部屋の明かりを受けてキラキラと光り輝いていた。
「…なんだよ、コレ」
「今裏で出回っているシロモノなんだけどね。なんでもコレを食べると、性別が逆になってしまうらしいんだ」
コムイはそういうと眼鏡をクイッと上げた。
「ソレとアホウサギの女化がどう関係してんだよ?」
流石にイライラして、俺はコムイにそう問うた。
「実はさぁ…、昨日コレが二粒なくなってたんだよねぇ…」
ラビ…もしかして食べた?とコムイが問うと、アホウサギが首を横に振った。
「そんなの知んないさぁ。アレンがくれたアメなら二つ食べたけど…」
「へっ…?」
「失礼します、コムイさん」
ナイスタイミングと言うべきか。丁度そこにクソモヤシが入ってきた。
「ってラビ!すっごいグラマラスじゃないですか!なかなか僕好みですよ!!」
「ねぇアレン君…。一つ聞いてもイイ?」
「ハイ?」
「もしかして…コレ取ったの君…?」
コムイが瓶を指差して言うと、クソモヤシはパタパタと手を振った。
「やだなー取るわけないじゃないですか〜。そんな、ラビが女の子になるコトを期待してアメと騙して食べさせたなんて〜」
「って犯人はキサマか、クソモヤシィィィ!!」
生憎と六幻が手元に無かった俺は、クソモヤシの胸倉を掴んで引き寄せた。
「なんですか、神田?文句ありますか?」
「あるに決まってんだろ、あるに!!ンでそんなコトした!?」
「だって、ラビが女の子になったら絶対カワイイだろうし、それにアレが増えるかなぁと」
「あれってなんだよ、あれって!!」
「そりゃ感度が」
「ふざけんなよ、クソモヤシ!!」
「黙れ、バ神田!!大体アンタだってまんざらでもないんでしょ!?」
…悔しいが俺は何も言い返せなかった。確かに、確かにクソモヤシの言うとおり、アホウサギが女になってしまったと言いにきたとき、その姿を見てカワイイと思ってしまった。俺よりも低い身長、いつもと違う高い声、緑の瞳を囲う長い睫…。全てを言ってしまえばいやらしい程に、それら全てが本当にカワイイと…。
「チッ…」
俺は舌打ちをするとクソモヤシを放した。放した時、クソモヤシの顔がニヤニヤしていて一発殴り飛ばしたくなった。
「なーコムイ。俺、今までの団服じゃブカブカさぁ。どうしよう?」
その言葉に俺はハッとした。そう言えば、さっき俺の部屋に来たときもそして今も、アホウサギは服がブカブカでシャツがスカートみたいになっていると…。
◇◇◇◇◇
「やっぱり…スカートってヘンな気分さぁ…」
あの後。コムイはアホウサギの体をスミからスミまできっちり計って、団服を新しく作り直したのだ。
…それも、恐らくはコムイ自身とその場にいたクソモヤシの好みなのであろうミニスカに…。
「どーせならロングスカートが良かったさぁ…。ミニスカじゃスースーするんさぁ…」
女になってしまったアホウサギの体に、ミニスカは何故か妙にマッチしていた。そこからスラリと伸びている脚は真っ白で、触ったらスベスベしていそうだ…って…
「何を考えてるんだ俺はぁぁぁぁッ!!」
人気の少ない廊下に、俺の叫び声が響き渡る。
「ちょっ…どうしたんさ、ユウ?」
「なんでもねぇっ!!キサマは黙ってろ、アホウサギ!!」
俺がそう叫ぶとアホウサギの体が大きくビクッと跳ねた。顔を見ると、女になって大きくなった瞳が、涙で潤んでさらに大きくなっていた。
(マ……マズい……!!)
俺が本能的にそう思った時、涙声でアホウサギは呟き始めた。
「な…なにさ…コッチは心配して声かけたのに……」
ユウのバカァァァッ!!と叫ぶと、アホウサギはふぇーんと本格的に泣き始めてしまった。
「ちょっ、泣くなよオイ!!」
「ふぇーん!もうユウなんて知んないさぁ!!ふぇーん!!」
周りにいた連中が、コッチを見ながらヒソヒソと何かを話している。
「見ろよ。神田のヤツ、女の子泣かしてるぜ?」
「ウワッ…ひっでぇ…」
声は聞こえないが、そんな内容に違いない。今すぐにでも、この場から逃げ出したかった。
「コッチこい!俺の部屋に戻るぞ!!」
泣き止まないアホウサギの腕を引っ張ると、俺は足早にその場を去った。
◇◇◇◇◇
「ほら、少しは落ち着いたかよ?」
ホットミルクの入ったマグカップを手渡しながらそう聞くと、アホウサギはコクンと頷いた。
「まったく…。あの位で泣くんじゃねぇよ…」
「だって…スッゴくこわかったんさぁ…」
くすんと、アホウサギが鼻を鳴らす。泣いたせいか、目と目許が赤くなっている。
俺のベッドの上に、ちょこんと座っているアホウサギ。マグカップを持った手は、服で少し隠れている。…こんなコト、言う気なんてねぇけど…
(カワイイ…)
まるで本物のウサギみてぇだ。赤目で、白くて、フワフワの。
そういやぁ…ウサギって淋しくなると死んじまうんだよな…。もしかして、コイツも淋しくなったら死んじまうのだろうか…?
だというのなら…
「ラビ…」
「なにさぁ?ユ…!」
俺の名を言い切る前に、俺はラビの唇を塞いだ。甘いホットミルクの味が口の中いっぱいに広がる。
暫くして唇を離すと、ラビの目はまん丸に丸くなっていた。
「どーしたんだよ?」
「だ…だってユウ…と…突然キスして……」
少しだけ俯いて、顔を赤くして。
ラビのこんな姿、初めて見た。不意打ちってスゲェ…
「フーン。そんなに俺からのキスがビックリしたのかよ?」
「あ…当たり前さぁっ!」
マグカップをベッドの脇の台に置きながら、ラビはそう言った。
その仕草が可愛いらしくて、俺の理性は若干ぶっ飛びそうになる。
「そ、それに!ユウがキスしてくれんのって、俺がお願いした時だけだし…」
「確かに…」
思い起こせば、俺がコイツにキスすんのって、お願いされた時だけだったなぁ…。
でも、まぁイイ。
「別にイイだろ?寂しがり屋のウサギにはよ」
「んなっ!?」
なに言ってるんさぁ!!と、顔を真っ赤にしながらラビが叫んだ。ついでに腕をバシバシと叩かれたが、女の力だから痛くねぇ。寧ろ可愛さが増すだけだ。…コイツ、計算してんじゃねぇのか…?
「オイ、ラビ…。あんま煽んなよ…」
「ほぇっ!?」
ドサッと俺はそのままラビを押し倒した。
「えっ、ちょっ、ユウ!?」
「静かにしろよ?」
そういうと、俺は再びラビの唇を塞いだ。…やっぱり甘い。ホットミルクの味だけじゃない。また別の甘さだ。男の体の時とは違う…。
「んっ…んん…」
少し乱暴に口の中をなぶってやると、息苦しさからか声が漏れた。
その声もやっぱり可愛くて、俺の理性はブっ飛ぶ間際だ。
「っは…はぁ…はっ…」
俺が唇をはなす頃には、ラビの意識は少なからず飛んでいた。両目は涙で潤みつつもとろんとしていた。
肩で息をするラビの体に、俺は愛撫を施し始めた。
「んぅっ!!」
服の上からラビの胸を揉んでやる。時折、乳首の辺りを指でさすってやるとラビは甘い声を洩らした。
「んやぁ、やめっ、やめぇ…あ、あん!」
「オイオイ…。ただ胸揉んでるだけだぜ?なのに、こんなにココ立たせやがって…」
ほんの少ししかさすっていないラビの乳首が、すっかり硬くなって立っている。その様子は服の上からも明らかだ。
上着のジッパーを下ろして、その下のシャツを捲りあげる。見ると、ラビのそれはすっかり赤くなっていやらしい感じになっていた。
「ハッ…エロい体だぜ…」
「あっ…ユウ…ユウ…はぁんっ!」
唇でラビの乳首をはんでやった。
ビクンッと体が大きく跳ね上がり、その感度の強さを示した。
その反応に満足した俺は更に愛撫を続けた。
「あっ…ああん!ユウ…も、ホントにやめっ…やめぇ!」
「腰浮かせて、俺の太ももに股間擦り付けてるヤツに言われてもなぁ…」
俺が唇での愛撫を始めてそんなに経たないうちに、ラビはそれをし始めていた。
ズボン越しだが、微かに感じていた。コイツ…もう濡れてやがる。
「あっ!ユウ!そこ…だめさぁ!!」
スカートの下から手を差し入れ、下着に触れる。
「あーあ。もう濡れてんじゃねぇかよ…。いけねぇヤツだな」
「あっ、あっ、ユウ…だめっ、だめぇっ!!んゃあん!」
下着の上から撫でさすっているだけなのに、ラビの体は本当に強く反応する。
男の体の時もコイツの感度はヤバいが、女の体のコイツの反応は更にヤバい。クソモヤシの言うとおりだ、チクショー…。
でも、まぁ…
(悪くはねぇな…)
「ユウ…ユウぅ…」
「ん?どうしたんだ、ラビ?」
俺の服をギュッと掴んで、涙がいっぱい浮かんだ目でラビが俺を見つめる。
「もっ…俺ガマンできないさぁ…」
ユウの…ちょうだい…?と言ったラビに、俺の理性は跡形もなくブっ飛んだ。
そしてそのまま、俺は女になったラビの体に没頭していった…。
[終われ]
なんてお下品な…。お目汚し、スミマセンでした…。てか、初ユウラビがコレでいいのか、自分…