〜Venusの笑顔〜
□31,6月の花嫁
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美しいチャペルに綺麗な純白のドレス。
私は一人大きな白いチャペルを眺めている。
今日はビアンキさんとリボーンの結婚式だった。と言っても、6月の花嫁・・・ジューンブライドに憧れたビアンキさんが昼寝中のリボーンにプロポーズしてリボーンがこくこくしていたのを間違えたのだけど。
結婚式はもう大変で。
ロボットのリボーンでなんとかやり過ごそうと頑張った。
けど結局ビアンキさんに気付かれた。
そして怒り狂ったビアンキさんは新しい技、千紫毒万紅を身に付けた。
そして本物のリボーンが現れ何とかその場はおさまった。
そして今はその勘違いの結婚式は終わり私はチャペルを見に来ていた。
「きれい・・」
思わず口に出てしまうほどの美しさ。
真っ白なウエディングドレスにこの美しいチャペル。
それに加えてジューンブライド。
「いいなぁ・・・」
そんな日がいつか私にも来るのかな?
なんて、柄にもないことを考えてみたりして。
「私は無理か。」
マフィアだから・・・
普通の結婚。普通の家庭。
ちょっと憧れるけど・・・マフィアになったことには後悔なんてしてないし。
「何やってんだ?」
振りかえるとスーツを着た隼人君。
本当、何着ても似合うな―。
「チャペル見てたの」
「そうか。・・・・あのよ?」
「ん?なーに?」
「お前も・・加奈も、ジューンブライドとか、憧れんのか?」
隼人君は真っすぐ私の目を見て言った。
何故か、心臓がドキッとするような感覚がした。
はっとして隼人君を見て言う。
「そりゃー、私も一応女の子なんだから。・・・憧れるよ?」
「・・・・だよ、な。」
「・・・・」
「・・・・」
何か気まずい・・・
何か話題が!!
「び、ビアンキさん、綺麗だったね!!」
「知るか!!!見てねーし!」
「あっ、そっか〜。隼人君は何も見えないサングラス掛けてたんだっけ。」
「途中はずしちまってぶっ倒れたけどな・・・」
あれは衝撃的だったよね。きっと。