〜Venusの笑顔〜
□28,内藤ロンシャン
1ページ/6ページ
桜が綺麗なこの季節。
今日私は2年生に進級しました!!
進級は嬉しいけど....
この前隼人くんに泣いているところを見られたのが....
私は両親とはもうずっと会っていない
イタリアに来たのが6歳だから...それからずっとっていうと相当だよな....
それに加えて私の立場は重い....
姫だとか、女神だとか、
立場的にすごく重いと思う
前に女だからとかで差別されたことがあった。
それが本当に嫌で嫌で仕方がなかった。
泣きたい時もあった
けど泣いたら余計に比べられるんじゃないかって....
私は泣いちゃいけないんだ。
そう心に決めた。
そしてあの日。
つもりにつもったものが一気に出てしまった
隼人くんが言ってくれた言葉。
本当に嬉しかった。
「泣いていい」
たぶん、私が一番、一番欲しかった言葉。
抱きしめてくれた時本当に落ち着いた。
同時にすごく嬉しかった。
はじめて、一人じゃないって思った。
今まで生きてきた世界はあまりにも暗かったから。
そして今、あの時抱きしめてくれた時のことを思い出すと.....
(うぁ〜〜〜〜っ/////)
こんなにも恥ずかしものだとはっ!!!
「おい、なに変な顔してんだよ」
「うぉっ!!」
振り向くと隼人くんがいた。
(み、見られた....)
.