〜Venusの笑顔〜
□13,思い
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深夜、オレは今日もタバコを持ってベランダに出る。
加奈の部屋を見る。
今日もその部屋は明るい・・・
「いったい、何やってんだよ・・・」
≪ガラガラッ≫
「!」
静かな空間に突然隣の部屋からベランダの窓が開く音がした。
『あれっ、隼人くん。まだ起きてたの?』
出てきたのはピンクの半そでTシャツに長いロングスカート、綺麗でやわらかそうな髪をなびかせた加奈だった。
「オマエこそ・・・」
『あはは。まーね。』
「・・・///」
ふわりと笑った加奈に胸がはねる。
昔からそうだった。
加奈の笑顔を見るとトクンと胸がなる・・・
胸があたたかくなる・・・
顔が熱くなる・・・
「加奈・・最近こんな遅くまでいつもなにやってんだよ・・・」
気になっていたことを聞いてみる。
『うん・・・仕事。』
「仕事・・?」
『最近になって、ずっと送られてくるんだよー。イタリアの9代目からダンボールいっぱいの書類が。
その書類終わらせて送り返さなくちゃいけないからさ、ここ最近ずーっと徹夜・・。
寝てないわけじゃないんだけどね。』
知らなかった。
加奈に仕事があったこと・・・
加奈はボンゴレの中でも特に優秀でボンゴレどころかマフィア界の中でも恐れられてる。
そんなことは知ってた。
けど、加奈の仕事の事は何にも知らなかった。
それがなぜか、オレには悔しい・・・