〜Venusの笑顔U〜

□45,正体
3ページ/4ページ


『完敗だ・・・。お前を六道骸が警戒するのも頷ける。』


『え!』




敵は六道骸の影武者だった・・・。



やっぱり・・違ったんだ・・・。







男がそれから語ったものは壮絶的なものだった・・。





北アメリカにあったマフィアの一員だったこと。


そのエリア最強となったこと。


ファミリーのボスがひろってきた孤児を自分が面倒を見ることになったこと。


だけど・・・




アジトに戻った時にファミリー全員が殺されていたこと・・・・・









この事件は、私も聞いたことがあった。

そして、北アメリカ最強のその男の事も・・・。







ランチア・・・。








名前を聞いたことがあった。







ランチアさんは自分がファミリーを殺した・・

そう言っていて・・

それは、自分が面倒を見ていた孤児・・・




六道骸がランチアさんを操っていたから・・・。










『なんて奴だ・・・。人間がすることじゃない・・。』




そうツナが言ったとき、聞こえた。




『ぶっ倒しましょう!!10代目!!』

『獄寺君!!大丈夫なの!?』






副作用の発作がひいたんだ・・・




しきりにツナに謝る隼人君。



久しぶりに声を聴いた気がした・・。






『いいか。よく聞けボンゴレ・・・骸の本当の目的は・・・どけっ!!!』








ランチアさんはツナを突き飛ばした。

そして、ランチアさんは倒れこんだ。

左の肩や胸には、隼人君が受けた針と同じものが刺さっていた・・。



「メガネの・・・」






『目的は口封じだな。』




倒れたランチアさんのもとにツナは駆け寄る





『あなたの本当の名前は?六道骸じゃないちゃんとした名前があるでしょ!?』

『・・・・・・・・・俺・・・は・・・・・ランチア・・・・・』

『しっかりしてください、ランチアさん!!』

『その名で呼ばれると・・・思い出すぜ・・・。昔の・・・俺の・・・ファミリー・・・』





ランチアさんの声は小さくなっていく。




『これで・・・みんなの下へ・・いける・・・な・・・』


『そんなーーーっ!!ランチアさーーーんっ!!!』







ランチアさんは目を閉じた・・・。

「許せない・・・・」


『さんざん利用しといて、不要になった途端・・・クソッ!これがあいつらのやり方かよ!』


『人をなんだと思ってるの?六道骸・・・・』






すっと立ち上がったツナ。


その表情は怒りでいっぱいだった。


『やっぱりあいつムカツクよ・・。行こう、骸のところへ・・。』


『だが、最後の切り札は使っちまったぞ。』





最後の死ぬ気弾を使ってしまった。

もう頼るものがない・・。

ツナ・・・どうするの・・・?







『わかってる・・・だけど・・・でも・・




  六道骸だけは何とかしないと!!』







何か、決意したような強い目。





私はそこで映像を消した。









もうすぐ着くから。






大丈夫。ツナなら大丈夫。







to be continued
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ