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□叶わぬ恋だと知っていても
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「ロ、ロビン!?何……?」
ロビンは込み上げる感情を押さえ切れず、ナミに後ろから抱きついた。
「ごめんね、ナミ……ごめんね……」
ロビンの口からは謝罪の言葉と嗚咽しか出てこない。
「ね、ロビン!何?どういうこと?よく分かんな………」
ナミは慌てふためき、早口でロビンに訴える。
「…私ね、ナミが好きなの……恋愛対象として」
ロビンの口から発っせられた言葉に、ナミは動揺を隠せない。
「なんで?私、女よ?というか、私のどこがいいの?」
「えぇ、ナミは女の子ね………それでも大好きよ……ナミの全てが好きなの…いつからかなんて覚えていないけど」
ロビンはふとナミから離れた。
「…ごめんなさい、ナミ……こんなの嫌よね…正直に言ってくれて構わないわ」
ロビンは微笑んでいた。
だが、ロビンの瞳からはポロポロと涙がこぼれ落ちている。
「気持ち悪くなんてないわ……世界は広いんだもの…同性を好きになるなんて…そんなこと……」
口ではそういえるものの、正直ロビンの気持ちにどう答えるべきかは分からなかった。
「ごめんね、ナミ……忘れてくれていいわ………ナミの好きなようにしてちょうだい」
ロビンは扉をあけ、部屋から出ていった。
残されたナミがロビンに言うべき答えは既に決まっている。