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□おれのシルシ
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………情事後、朝。
アクアリウムバーにて。
重い身体を起こし、ルフィはベストを羽織った。
と、
「あぁぁっ!!サンジ!」
「なんだよ……でけェ声出すな……皆起きちまうだろォが!」
ガンッとサンジはルフィの頭を殴る。
「っどーすんだよ!これとかこれとかこれとかこれとかッ!!」
ルフィが指差すのは、紅い跡。
「いーじゃねェか、見せびらかす位の勢いで……「バカ言ってんじゃねェ!」
今度は、ルフィのパンチがサンジの頭にヒットする。
「……なんだよ…昨日、キスマークつけていいかって聞いたら、何度も頷いてただろ」
「ちげェよ!キスマー…クの話なんて聞いてないもん!……サンジがなかなか、イカせてくれねェから、おれ切羽詰まってて…」
ルフィの言葉は恥ずかしさからか、徐々に小さくなっていく。
「そりゃ、つけちゃヤだ…って言ってる訳じゃねェけど……位置を考えて欲しいんだ、おれは!!」
サンジのつけた場所は、鎖骨や首筋、ふくらはぎ、腕……衣服を身に付けても丸分かりだ。
(もちろん、服に隠れる部分にもたくさん……「言わなくていい!」byルフィ)
「ほう……つまり、ルフィくんは、もっと際どい所にいっぱいつけて欲しい訳だな……?」
サンジの瞳が、欲情を湛えてルフィを見た。
嫌な予感がしたルフィは慌てて弁解しようとする。
「その、際どい所…っていうのがよくわかんねェけど……たぶん、サンジが考えてるような…変な事を、おれは望んでないぞ…?」
サンジの隣に座り、上目遣いに恋人を見る。
「…変な事って……?」
ヤバイ、そう思った時にはもう遅くルフィは、昨夜の様にサンジに押し倒されていた。
「こっこういう、えっちな事だよ!!」
ルフィは羞恥に顔を赤く染める。
「…よく言えました………じゃ、『際どい所』を手取り足取り腰取り教えてやるよ……?」
「いらん!!!」
ルフィの声が聞こえているのかいないのか(あるいは聞こえない振りか)、サンジはルフィの下肢に手を伸ばすのだった。
End...