雪の守護者
□八戦目.嵐の前に
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案内されるままに乗った車の窓越しの景色はすでに街の外。
車の中で元就は形式的にマフィアやリングの説明を受けていた。
単純に言ってしまえば一言で終わる内容。
「あなたには雪の守護者という役割が与えられています」
「まずはヴァリアー側との顔合わせを」
雪の守護者としてリング争奪戦に参加しろとチェルベッロは言っているようだ。
「拒否する。と言ったらどうなる」
雪の守護者など原作にはいなかった。
正直、物語は安全な場から見ているから面白いのであって関わりたくはない。
車に乗った時から断る気などないがどれほど関わらせたいのか知りたかった。
「断った場合、ボンゴレに関わっていない並盛町の全ての人間が消えるだけです」
『今のあなたに見捨てることはできないでしょう』
「よって拒否権はありません」
苛立つ答え方ではあるが確かにその通りだ。
元就は「だから何だ」とでも答えればよかった。
「だろうな」
しかし現代の元就がその無責任な言葉を吐き捨てるには背負うモノが少なすぎた。
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