雪の守護者

□七戦目.天気雨
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コンクリートジャングルの中響く金属音と爆発音に元就はそれでもヒットマン―暗殺者―なのかと言いたくなった。
暗殺部隊という割に派手な技の多いヴァリアーには殲滅部隊の方が似合うかもしれない。





「町が…」




壊れる並盛町に対して呟く元就には雲雀のような思い入れはない。











だが住んでいる町を壊されるのは不愉快だ。










今まで元就は少しのイレギュラーがあったとしても原作通りの物語が勝手に展開されていくのだと都合よく思い込んでいた。




しかし、実際はどうだろう。




物語の登場人物に転生した者が多すぎる。
バジルとディーノを見て元就は初めて真剣に似て非なる物語の原作からこれからを考え始めた。


「さて、リボーンも帰ったしロマーリオ達も出かけさせた。
ここにいるのは俺と幸村だけだから幻術を解いていいぜ」


ニカッと笑うポニーテールのディーノは幻術が解かれた一瞬で元就に抱きついた。
小太郎に負けないくらい強いそれに少しまゆを寄せる。


「会いたかったぜ元就!」
「お久しぶりでござる、元就殿。
慶次殿、元就殿が苦しそうでござる。早く放してくだされ」


元就は幸村の一言に顔色を悪くした慶次を疑問に思ったがそれよりも重要な“これから”の話し合いに移った。





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