雪の守護者

□一戦目.俺と奴らの立場
2ページ/5ページ




イジメと表現したが前世が戦国武将である元就が負けるはずもなかった。


力任せに襲ってくる奴らは片っ端から杖(偽善聖者)で手加減して沈めた。



理由はとても些細で単純明快。

転校してすぐに女の告白を断ったからだ。


その女は市原綾姫と言って
なぜだか学校のみんなから人気のある人間だった。


この復活と略される物語で主役である3人は特に可愛がり仲良くしていた。


元就から見れば女は香水臭く化粧も濃いケバいメス豚というのが妥当だろう。


告白にしても自分を飾る宝石でも選ぶような軽さに怒りを覚えたほどだ。


そんなメス豚を女と認め出来るだけ丁寧に丁重に厳重に厳密に優しく断った。


その時のありえないと一瞬だけ出した表情はとても醜く危なく口が滑りそうになった。

騙す対象の前で表情を崩すなど余程あり得ないが演技は上手い。


しかし、付き合う前提に話すなんてどれだけ自意識過剰なんだと思えた。



そんな勘違い女に言い知れない苛立ちを感じながら
元就はすぐにその場を離れた。



その次の日には、メス豚こと市原綾姫を毛利元就(俺)が
告白を断った腹いせに殴って襲ってきたというデマが流れていた。


あまりの馬鹿馬鹿しさに殴られるまで思考を止めることが出来なかった。






次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ