krk
□モデル少年とメール
1ページ/1ページ
_______________
to キセキの皆+桃っち
件 大ニュースっスよ!
―――――――――――――――
皆聞いてっ!俺の黒子っちがっ!
黒子っちがぁあ!
彼女、作ったんスよーーっっ!
\(゜ロ\)(/ロ゜)/
風のうわさで聞いただけなんで、
ガチかガセか分からないんで、
俺、今から本当かどうか確かめて
くるっス!( `・ω・´)キリッ
分かったらまた連絡するっスね!
-end-
1分後。
_______________
to きーちゃん
件 Re:大ニュースっスよ!
―――――――――――――――
きーちゃん何それっ!
テツ君に彼女なんてっ!彼女なん
てっっ!><
テツ君の浮気者―っ!彼女の私を
捨てて、新しい女の所に行っちゃ
うなんて、嫌っっ!
その女誰なの!?
きーちゃん、早く情報頂戴!
うわーん、テツ君のバカー、でも
そんなところも好きーっ!
-end-
5分後。
_______________
to 黄瀬涼太
件 下らん
―――――――――――――――
黒子に彼女ができた?
そんな下らんことでメールを寄越
すな。
時間の無駄なのだよ。
それと、黒子はお前の物ではない
だろう。紛らわしい言い方をする
な、バカめ。
-end-
10分後。
________________
to 涼太
件 面白いね
――――――――――――――――
済まない。本日の練習について監督
と打ち合わせをしていた。
それより、テツヤに彼女?面白いね。
その噂の真偽が確かめられたら詳細
を寄越すように。
赤司征十郎
-end-
30分後。
________________
to 黄瀬
件 Re:大ニュースっスよ!
――――――――――――――――
テツに彼女ぉ!?
どんな奴か写真送れ。
俺は、Cカップ以下は女と認めねぇ。
-end-
1時間後。
________________
to 黄瀬ちん
件(no title)
――――――――――――――――
どーでもいい。
お菓子くれるなら聞くけど。
-end-
「いやぁ…、こうして皆のメール見るとつくづく思うんスけど…」
メールってその人の性格表わすっスねっ!
桃っちは相変わらず、黒子っちLOVEだし。
緑間っちは興味あるんだかないんだか…。絶対メール送らなかったら、どうなったのだよ!眠れないだろう!とか催促してくるんだろうなぁ。
赤司っちはいつも通りっスね。なんだかんだ、キャプテンっス。いつも俺らのこと気にかけてるなぁ、って思うっス。
青峰っちは相変わらずおっぱい星人だし…。写真送ったらガン見しそうで…、あれ、黒子っちに怒られんの俺っスかっ!?
紫原っちは半分寝てたんスかね。どーでもいい具合がいつもより高いっス。
…あとでひねり潰されるのもイヤなんで、この前女の子と行ったゲーセン行ったときとれたまいう棒の詰め合わせ送っとくっス。秋田までどんぐらいかかるんだろ…。
「えっと…。黒子っちに、彼女がいたのは本当でした、っと。写真も合わせて送信っス!」
ピッ…。手を上にあげて…。早く届くように。
それから三者三様の返事をくれたみんなに、黄瀬はまた笑みを深くしたのだった。
その夜…。
『もしもし、夜分遅くにすみません、黄瀬君の携帯ですか?』
『黒子っち!?どーしたんスか?電話なんて珍しいっスね!』
『君ですね、余計なことをしたのは。さっきからずっと、キセキの皆からメールが来て大変なんですけど。キャッチも入ってきましたし…。青峰君ですね、後で掛けましょう』
『ああ、あの…黒子っち、怒ってるっス、よね…?』
『当然です(バッサリ』
あぅ…っ!切られた黄瀬は、アタタ…とこめかみに指をあてた。
『スンマセンっス!!』
『……ハァ。もういいです。今度からこういうことはなしですよ。千尋さんは慣れてませんから』
個性的なキセキメンバーに囲まれたら全力ダッシュで逃げそうです、と黒子が言う。
千尋ちゃんは恥ずかしがり屋の赤面症で、あんまりじろじろ見られるのが得意でないんだとか。
それで、俺が観察してたらじたばたしてたんスかね。納得っス。
『分かったっス!黒子っちにそこまで言わせる千尋ちゃん…すごいっスね。今度から千尋っちって呼ぶっス!』
『今度はありません』
『え、でも黒子っち今度からなナシって今言った…』
プツン…。ツーツー…。
「黒子っちぃぃっっ!!??」
突然切れた電話を片手に、絶叫する。
扱い酷過ぎるっス!!!
モデル少年の咆哮は夜闇に消えて行った。
☆モデル少年とメール
_
安定の残念さ