マリオネットとワルツを

□作品番号Op.12
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たのしいたのしい文化祭の後は…

「来週から前期試験でーすv」

地獄の始まりv

「年に2回のこの試験の成績は星階級審査や優等生賞レースに大きく関わってきまーす!ゆ・え・にvみんな頑張ってね!」

えー

「分かってるとは思うが学科試験なのでアリスの使用は厳禁。バレたら不正行為としてペナルティーがあるから気をつけるよーに」

うー
「勿論カンニングについては言うに及ばず、だ。その時は…………分かってるな?」

はーい…
以上、ティーチャー達からの忠告(もとい脅し)でした。

「うえーっ試験!!ウチ試験大きらいーっっ」

勉強苦手な蜜柑さん。
頭抱えてまっせ。

「まあバカにはつらい関門よね」

「え?佐倉バカなの?」

どのくらい?
と聞かれたら一桁の数字が続出してる、と答えてみよう。

「あっ、でも蜜柑ちゃん。この試験頑張って上位成績とれば優等生賞の候補(←クラスに1人)になれるかもだよ?」

イインチョ…それは…

「「えームリムリ」」

うん、ムリなことだよ。

「そっ;それに」

優等生賞には…家族との面会権利が与えられる。

「へぇーこんなのあったんだー」
「そういえばクラスの一部の人達が必死こいて勉強したりしてたね」

……これってウチが勉強すればウチにもじーちゃんに会える可能性があるってこと?

「(じーちゃんに会えるチャンス…っ!じーちゃんに会える…っ)ウチっっ今すぐ勉強頑張るっっ!」

うきゃー!
俄然やる気が出てきた蜜柑ちゃん。
でも…。

(蜜柑ちゃん…多分無理だと思うよ?頑張っても…学園を大脱走した罪(しかも前科2犯)には…ねぇ。
しかも、蜜柑ちゃんだからこそ、抜けられないしがらみがあるんだから)

ま、後半の部分については蜜柑ちゃんは関係なし。
浅ましい教師たちの考えだけど。

「ふぅ…勉強ねぇ…」

相変わらずチクチク縫っている孜。
こちらは全く勉強する気ナシ。
だもんで…

「なぁなぁ炬口はバカなのかー?今から佐倉の学力チェックするから来いよ」

キツネ目君に捕まりました。
ちなみに蛍様は『試験勉強って同レベルの人間とでないとあまり意味ないと思うのよね』ということで既に蜜柑戦線より離脱。

「じゃあ…、2と1/4+3/6は?」
「えーと…」「11/4」

「『しけん』を漢字で書け」「えー……」「試験」

「1192つくろう…」「……〜〜…っ」「鎌倉幕府」

アホだーっっ!こいつ本物のアホだーっっ!
石投げられ。

「孜君は大丈夫そうだね。でも、分かんない事があったら聞いてね」

おバカ組が蜜柑に石を投げている中でも漫画汗を書きつつ孜を気遣う委員長。

(委員長…良い子だなぁ。実は私三十路過ぎたオバハンなんです。こんな試験居眠りしながらでも満点とれちゃうくらいに頭は良い方なんです。(過去優等生賞を何度も受賞したけど破棄←だって姉さんは学園にいたし、親に会わなくても別に…)だからお気遣いなく…)

ホロリ。
ええこやー。
すさまじい勢いで頭をなでたくなったのはいうまでもない。

「それにしてもさーお前が上位にくいこむなんてありえないって。んな事よりドッジやろーぜー」

「うるさーいっ!ウチは勉強の鬼になるんやーっっ」

分からなすぎて涙がでるぅー

「ウチは何としてでも面会権勝ち取ってじーちゃんに会いたいのーっっ!大体あんたらかて…」

「上位の奴なんてどーせ面子決まってるっつーの。人間己を知る事とあきらめが肝心…」
「そんな事ないもんっっ!なぁルカぴょん!!」

「え。俺は…別に面会とかそこまで目指してるわけじゃないから…」

いきなり話を振られて戸惑うルカぴょん。
……。
おやおやこれは…。

「愛されてんじゃん?」
「…うっせぇ」

席をはさんで隣の棗にこっそり耳打ちすると照れたらしくそっぽを向かれた。

「……バーカ」

照れんなよ〜。
ウフフ、かーわいー。


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