願いを流れ星に込めて
□星二十九夜
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「…ごめんね、翼。心配かけちゃって」
「本当だよ、まったく。心配料とるぞ」
「アハハ」
中等部寮のかなめの部屋。
「毎日見舞いに来る奴と遊んでやってんじゃねーよ。アホかお前は。起きんでいい」
「ありがと。だってここは病院と違って毎日いろんな人に会えるからつい嬉しくて…あそこ管理厳しいから…。次ここに戻ってこられるか分かんないしさ」
ゴホゴホと咳をするかなめ。
と、世話を焼く翼。
「……。またきてんな、花。窓辺」
「あ、本当だ。いつの間に…。4日連続…随分シャイなお見舞いだなー、今時」
リボンできちんと結ばれた花を見て、かなめは嬉しそうに笑った。
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