願いを流れ星に込めて

□星二十八夜
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その日、蜜柑は打ちのめされていた。

先日行われたテストで…ドベをとってしまっていたから。

そして、なぜかいつにも増して棗に冷たくあしらわれていた。

(ウチは孤独や…グレたい……ん?)

なきながら孤独散歩をしていた、そんな矢先の出来事であった。

「みんなっあともうひとふんばり頑張るんだ!」

「よしっその調子だ!水をこぼさないようきをつけてーー。我々は濡れたら大変だからねっ!早くこのお水をご主人様に〜〜…」

ぬいぐるみが…動いている?

不思議免疫がまるでない蜜柑はその場に立ちすくした。

「おおっ、そこなるお方!どうかお力をお貸しくださいっ!この水を…この水をあそこで待ってる我が主人のもとへ運んでもらえないでしょうかっっ」

ぬいぐるみ…

「……主人?」

「突然気分が悪いとおっしゃられて…あ、あのお方です!」

はやく、はやく水を!
と、せっつくぬいぐるみたちを前にして、えらい蜜柑は持ってってあげることにしたんだけど…。

「あれ?薬を飲むための水、頼んだハズなんだけど…バケツの水かあ〜…」

……


「わざわざお水買ってきてくれてありがとう。ごめんね。僕は中等部B組の園生かなめ」

助かったよ、と笑う先輩は…

「い…いえ…」

やさしげー…っキレーな人―…っ&ハカナゲ…。(←優しさに飢えている)

でした!

「この子達にも親切にしてくれてありがとう。君の名前は?」

「ウ…ウチは佐倉蜜柑、10歳です。えと…初等部B組の特力系で…」

何かこの人…昔蛍と一緒にお絵かき帳に描いてた王子様そっくり…。

「特力系…?あれ、じゃあ君もしかして…」

(ん?)



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