願いを流れ星に込めて

□星二十七夜
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「まさか、あーんな軽い手に引っかかるとはね。『殺戮女神』とあろう女が、本当にバカだね♪」

しまった。こいつの言うとおり、本当に迂闊だった。

「んぐっ…んーっ!!」

手足を縛られ、猿轡を噛まされて、千悠は芋虫のように床に転がされていた。
仮面がはずされているから、よく見える。目の前にはあの日逃がしたまま行方知れずとなっていた毛利怜生。

(……厄介だな…)

ここには他の危力系の人が居るはずなのだけれど。
自分の周りには怜生とその他のボディガードしかいない。

(ペルソナに知られたら困るわー)

任務どおりならば、こちらがあっちを捕まえる算段だった。
そもそも、今回の任務というのは、この前の蜜柑やスミレを巻き込んだ誘拐事件の際に逃げた毛利怜生が目撃された、というのを、学園側が受け取って、危険能力系がそれにあたることになった。

「あぁ、でもさらにバカなのは学園かー。お陰でこっちは強力なアリスを4つも手に入れられるっていう美味しい状況だけど、のこのこやってきたらいきなり捕まえられたって恥だよね」

そもそもがZにしくまれていたのだ。

「くれぐれも、ここで暴れようなんてしないでね?『殺戮女神』。ここには居ないけど、仲間がズタズタになっちゃうから♪でも、暇だからヘリがくるまでお話しよっか」

しゅるる…。
怜生の手によってかまされていた布が解けると、千悠は大きく呼吸し…、

「お前らなんか今すぐにバラバラにしてやったって良いんだからな!」

怒鳴り、上体を起こした。



 
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