願いを流れ星に込めて

□星二十六夜
1ページ/5ページ





アリス祭4日目最終日――――後夜祭の朝です。

「ねーえ!後夜祭のダンスパーティーでラストダンスを踊ったもの同士が結ばれるって伝説知ってる!?」

「「?」」

―――後夜祭のダンスパーティーはどうやらアリス学園における恋の3大イベント(?)の1つらしく朝から女の子達がなにやら色めきたっております。
それに、昨日のパフォーマンス祭のおかげで棗と流架には人だかりが。
思いっきり断られている様子です。

(中等部にも高等部にもファンがいるなんてねー)

初等部ならまだしも、それ以上になると年の差カップルになるじゃないか。
ま、カップル成立率は40パーらしいけど、って。

「何膨れてんの、蜜柑。可愛くないよ?」

「ガーン!千悠ちゃんまでそんなこと言うん!?」

「あれ…、私地雷踏んだ?」

千悠の何気ない発言がさらに蜜柑を膨らませたようで、むっつりしている棗もまた少し蜜柑が気になっているよう。

(ほんとにガキンチョなんだよねー…。はてはて、オネーサマたちの視線がこちらに集まってるのは何ででしょ?)

そもそも、教室にいなくていいのかな〜なんて思ってるし、あちら様が睨みつけていたので、大体のところは蜜柑が膨れている理由が分かった。

「はーぁ」

もてる奴はもてるほど大変だわ。それに、パートナーもね。

「はーい、みんなーそろそろ後夜祭の準備しましょうねー。更衣室で礼服・ドレスに着替えてくださーい。あれ?何この雰囲気」

「蜜柑と棗の喧嘩」

「え…また?」

ナルよ…また?って聞くぐらいなら体はってでも止めろってんだ。




_
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ