願いを流れ星に込めて
□星二十六夜
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アリス祭4日目最終日――――後夜祭の朝です。
「ねーえ!後夜祭のダンスパーティーでラストダンスを踊ったもの同士が結ばれるって伝説知ってる!?」
「「?」」
―――後夜祭のダンスパーティーはどうやらアリス学園における恋の3大イベント(?)の1つらしく朝から女の子達がなにやら色めきたっております。
それに、昨日のパフォーマンス祭のおかげで棗と流架には人だかりが。
思いっきり断られている様子です。
(中等部にも高等部にもファンがいるなんてねー)
初等部ならまだしも、それ以上になると年の差カップルになるじゃないか。
ま、カップル成立率は40パーらしいけど、って。
「何膨れてんの、蜜柑。可愛くないよ?」
「ガーン!千悠ちゃんまでそんなこと言うん!?」
「あれ…、私地雷踏んだ?」
千悠の何気ない発言がさらに蜜柑を膨らませたようで、むっつりしている棗もまた少し蜜柑が気になっているよう。
(ほんとにガキンチョなんだよねー…。はてはて、オネーサマたちの視線がこちらに集まってるのは何ででしょ?)
そもそも、教室にいなくていいのかな〜なんて思ってるし、あちら様が睨みつけていたので、大体のところは蜜柑が膨れている理由が分かった。
「はーぁ」
もてる奴はもてるほど大変だわ。それに、パートナーもね。
「はーい、みんなーそろそろ後夜祭の準備しましょうねー。更衣室で礼服・ドレスに着替えてくださーい。あれ?何この雰囲気」
「蜜柑と棗の喧嘩」
「え…また?」
ナルよ…また?って聞くぐらいなら体はってでも止めろってんだ。
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