願いを流れ星に込めて
□星二十四夜
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「か…顔近すぎるってば、千悠!」
おやおや…、という少々の照れ笑いが、ルカをあたたかく見守る会体質系支部のみなさんの間で流れた。
「んー…。そんなこと聞きたいわけじゃないのに…。あっ、蛍ちゃんは?蛍ちゃんはこれでいいと思う?てか、変じゃない?!」
幾らアリスで完璧に台詞を覚えたとしても、ずっと練習してきているユーリ先輩にはまだまだだし、動きなんか、勘だ。
どーにか、出来るので見た目なんだけど。
王子って男でしょ?
私、思い切り女なんだけど、かっこよく見えるのかしら?
「千悠、少し微笑んで」
そう言われたので、ふわり、と優しく笑うと、フラッシュがバシバシ焚かれた。
「…これで、技術系の研究資金が2倍になったのは確実ね」
はい?ってか、眩しいっす、蛍ちゃん。
「とてもカッコいいわ。自信を持ってやりなさい」
とても可愛い笑顔で言われたら、赤面しちゃうじゃない。蛍ちゃん。でも、ありがと。蛍ちゃんの言うとおり、今は自分を信じて、出来る事を精一杯やるしかない。
(がんばろう…!)
小さく拳を握った千悠。
こうして、幕が上がったのだった。
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