願いを流れ星に込めて
□星二十四夜
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体質系ミュージカル『眠りの森の白雪姫』
脚本・演出:鳴海先生
主演:乃木流架・正田スミレ
「ねー、もう開幕アナウンス流すけど、王子役準備のほう大丈夫?」
「大丈夫でーす」
30分遅れの開幕です。
『大変お待たせ致しました。「眠りの森の白雪姫」間も無く上演いたします。お席におつきになってお待ちください』
「おー♡似合ってる、というかこれは…もはや適任かな…」
「ユーリ…以上かもしれない…」
「「「「「「千悠様――♡♡♡♡」」」」」」」」
「千悠ちゃんカッコイイ〜〜♡」
誰もが認める王子役。天性の才能。
やるからには最後までやりぬく性格の千悠だったから出来たことである。
「そう?ユーリ様のほうが断然かっこよくない?あ、流架。私、これでいいと思う?」
フフフ、と怪しげな笑みを携えて、千悠は流架の顎に手をかけ持ち上げた。
うっすら化粧された流架の顔が数センチないぐらいに近づく。
「…っ……////……か」
か?
誰もが振り返った。
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