願いを流れ星に込めて

□星二十三夜
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「「「「ルカぴょん可愛いねえ…♡」」」」

「でしょー♡この白雪姫の役はルカ君にピッタリで無理矢理お願いしたんだよね〜♡」

「ホンマかわいーっっ、ルカぴょん♡本物の女の子みたーい、すごーい!」

蜜柑が目を輝かせるのをみて、ルカがショックを受けるのを見て、千悠も悪ふざけで、

「ホント、王子様に渡さないで私が連れ帰りたいぐらいかな」

と、軽口をたたいておいた。流架の耳が赤くなったのがみえた。
冗談なのに…いちいち反応してくれちゃって本当に可愛い。

「それにしても客席すっごい人やね!」

まだ開いていない幕からひょっこり顔を出して席を見る蜜柑は、まだ胸をときめかせているようだった。

「体質系はいろいろとフェロモンっ子が多いからFANがついちゃってるんだよねー。だからこーゆー舞台モノに強いんだよ」

「何かさー客の動物率高くない?」

「…そだね」

と、ここで『眠りの森の白雪姫』の説明が。
聞くところによると、スミレが「眠り姫」で、流架が「白雪姫」。
これらを足して二で割ったようなもの、だそうだ。
んで、問題なのは…あちらで顔を青くして座っている…

「彼女は宮園百合ちゃん。王子役の子なんだけどね。「女性限定フェロモン」の能力の持ち主でいまいち自分のアリスに納得のいってない中等部2年の14歳。「これ以上無駄に女の子にモテるのはもういやっ!!」とか言ってこの劇にも出るのもかなり嫌がってたんだけど、でも「そんな事じゃいけない!」と僕的にははやく彼女がつまらない心のしがらみから解き放たれて自分のアリスに自身と誇りを持った素晴らしきフェロモンライフを…という願いをこめての配役だったんだけど。まだ彼女ごねててね!」

つまり、人気取り目当て。話が長すぎるから省略省略。




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