願いを流れ星に込めて
□星二十二夜
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「蛍――っっ」
嬉しそうな顔でかけてくる蜜柑。その横には顔色がすっかり良くなったいいんちょーと、無表情の千悠がいた。
「遅い。バカタレ」
バカンッ
模擬店祭2日目午後in潜在系にて。お約束のバカン砲が蜜柑をぶったところでやっとこさこの日のメインイベント(蜜柑にとっての)「蛍と千悠と委員長との自由時間」がやってきました!ちなみに、棗は足を捻挫し、流架はスミレにミュージカルのリハに連行されていきました。
明日はそれが一番のイベントだしね。
「なーなー『ピーターパンフライング』に行こ――♡」
バカン砲のことなど何のことやら。
蜜柑はうっきうきで今井ちゃんの手を引いている。
「あっ、あっちの水芸ショーもおもしろそー!!先あっちいこかー!たーのしーいねーぇ、えへへへへー」
イヤ…?楽しいのは、あなただけみたいですよ〜?蜜柑さん。
「…どしたん蛍?何か他に行きたいところでもあんの?」
「……別に」
この一言に、蜜柑の体が震えだした。
きょろきょろしてるから、そういっただけなのに。
「幻覚よ……私がつまらなさそうにみえるのはきっと委員長が作り出した幻覚によるものよ…あー楽しい楽しい」
しれ…。
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