願いを流れ星に込めて
□星十夜
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「はあ?ドッジボールだあ?」
「そ!みんなで楽しく運動するといろんな事忘れてすっきりするよー。これで陰険なイジめともおさらばして…アイタッ」
ゴンッという音とともに蜜柑の頭にあたったのは空き缶。蜜柑が手にはバレーボールを持っていた。
「はあ?何言ってんだこいつ、気色わり」
「だれがやるかバーカ」「ボケ」「キエロブス」
取り巻きの総攻撃にあって蜜柑の頬に怒りマークが現れた。その後ろで委員長が手を伸ばしているけれど、蜜柑は最早委員長では止められなくなっていた。そういうところ、図太い。
「ふう〜〜ん、そっかそっかー、遊びといえどウチとの勝負に勝つ自身がないからそうやって逃げるわけねぇーほっほー、弱虫なこって…」
ぴくっ
「普段えらそーにいばりちらしてらっしゃるくせにねぇー。ちょっとみなさんききましたぁー?ぷっ」
「み…みかんちゃん…」
取り巻きの頬にも怒りマークが浮かび始めた。
こうして…
因縁のドッジボール対決は幕を開けたのでした。
(何でいきなり…)
「あ、棗ページめくって。次に進んでー」
「…読むの早いんだよ、黙ってろ千悠」
どうしてこう面倒くさい&迷惑千万な話を持ちかけてくるのか、蜜柑。
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