願いを流れ星に込めて
□星六夜
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「棗っ気がついた?!」
頭を抱えている棗。
無言だけれど、目は覚めたらしい。
「え」「あ、やば」
「……(頭いたい…)」
「蜜柑ちゃん離れて!」
蛍がドン、と蜜柑を突き飛ばすのと、
ナルがその前にでたのと、
蛍が一瞬にしていも虫1号に入るのと、
棗が木々を爆破するのは一瞬で一緒だった。
「…ナル、てめぇ…ぶっころしてやる」
「うん、やっぱりね。すごく怒ってルダろーなーとは思ってたんだ♡あれみんなに見られちゃったしハズカシーよねー」
一番棗に近かったナルは流血だらだら。ちなみに、蜜柑はたんこぶ。
「…黙れっ」
「…フェロモンで不調だからって爆破しなくたっていいじゃない…。大丈夫?棗……」
「…千悠…お前…」
(顔色悪い…)
ウーウー
「あ。鳴っちゃった警報音。さてと…今度ばかりは僕も庇いきれないよ、棗君♡ハデな爆発してくれちゃって…。早く逃げた方がいいんじゃないの?でないと君の苦手な彼が待ってましたとばかりにこっちに向かってくると思うけど?」
ナルが血をハンカチで拭いていた。
(苦手な彼…?)
棗と千悠はその場から立ち上がった。
「棗っ千悠っ」
ルカがこっちに走ってくる。
「おい、水玉。自分の足で学園に来た事、これからせいぜい後悔すんだな。能天気野郎」
「行くぞ、流架。千悠」
「…ん。てか、急がないとアレ来るんじゃない…?」
頭痛いし…、と千悠がいうとルカが大丈夫?と言って肩を支えた。動物たちが行かないで〜と足元にすがるのを手を振って振り切る。
3人は森の中に走っていった。
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