願いを流れ星に込めて

□星七夜
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スペシャル、トリプル、ダブル、シングル…それぞれきらびやかな夕食が並ぶのに対して、「星なし」の晩御飯は、のりとごはん、みそ汁、つけもの。

のみ。

「なんで――っっ!?ごはんといい部屋といいこの差別待遇っっ」

「すげー、これが星なしのごはんだって」「しょぼー」

向かいから幼児クラスの野次が飛ぶ。

『なんで言われましてもーそう決まっとるんでねえ…』

「なんたるさっべっつーーっ!」

叫ぶ蜜柑。に。

「何言ったってムダよ。ここはそういう所なんだから」

「蛍…」

「力のある者がない者より優遇される。それが嫌なら自分が上にいくしかない。そーゆー分かりやすい図式よ。無駄に騒ぐ元気あんならどーやったら今の状況抜け出せるか知恵絞った方がいいんじゃないの?」

もぐもぐ。

食事を続ける蛍と、優しい委員長は蜜柑におかずを分けた。

「…あれ、タカハシもう全部下げちゃった?」

「…ぅ?あれ、千悠ちゃんや!」

馴染みの声に蜜柑が些か乱暴に振り返ると、そこにはまだ制服姿の千悠がいた。

「声大きいよ……蜜柑。そのメニュー何?」

新メニューっていうレベルの食事じゃないね、というといやな汗を流し始めた蜜柑。

「こ、これはいろいろと事情が…」

斯く斯く云々で。




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