願いを流れ星に込めて

□星五夜
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「…そうだ蜜柑。あんたそろそろ自分のアリスについて何か発見した事とかないの?そろそろカケラでもいいからどんな能力か分かんないとクラスの奴ら、この勝負、ただ勝ったくらいじゃきっと納得しないわよ。あんたがアリスっていう確たる証拠がないと」

冷や汗をかく蜜柑を見ると、何もないらしい。

「あ…うん」

(どーしよウチ……すっかり忘れとった…みんなに協力してもらっているうちに)

「……まあまだ時間はあるけど」

蛍がサルが欲しがっているバナナを容赦なく食べていた。

「あ……」

委員長の独り言にみんな振り返る。そこに居たのは…。

「あ、棗…何でここに…」

棗は怒ってる。流架の手に残る縛られた痣と、まだ縛られたままの自分の姿を見て。

「ルカ帰るぞ。ゲームは終わりだ。千悠ももういいだろ。さっさと縄抜けしろ」

「ん」

千悠がしゅるしゅると縄をほどいていくと委員長が青ざめた。

「この女は失格だ。とっとと学園からでていけ」

「ちょっ…」

棗が蜜柑の前髪を持って後ろの木まで持っていった。

「…俺の作ったルールを無視して、あまつさえ流架や千悠を利用してなめたまねしてんじゃねぇぞ」

(え…この目……こいつ…)

「棗やめて!俺は何ともないから。言ってたじゃん棗、この試験でこいつの力を見きわめるつもりだって」

「…流架。俺は俺の敵と逆らう奴には容赦しない。汚い手、使ってゲームを終わらせたのはこいつだ。もうこいつの正体暴くのにいちいち手段を選んでやるつもりはねえよ」

(こいつこわい)



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