マリオネットとワルツを
□作品番号Op.10
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「よし…久しぶりのこの姿。しっかし違和感ないよなぁ…」
ゲラゲラ。
一週間の期間付き高等部教師生活を命辛々終えて(真面目にあの子たちに取り合える野田君尊敬)元の初等部生活に戻れる体にまで『時間操作のアリス』を回復させた透。
は、元気一発栄養ドリンク(←自家製)を飲んで(←気疲れ)部屋を出ようと制服に着替えていた。
「…というか、殿内君他高等部生にしばらく会いたくない。こんな時こそ…っっ」
じゃじゃんっ☆
スイートエンジェルルカぴょんの写真(ばーい蛍様)でっっ
「…炬口…?」
「およっ!写真が具象化!?ルカぴょんマジ?」
いやっほーぅ!
蹴りっ
「何訳わかんねー事ほざいてんだよ。あとルカに抱きつくな」
「あたたた…何だよ、気ぃ利かせてルカぴょんと二人きりにしろよー。棗クン」
あ、スゴい嫌な顔したね。
ちょっ…髪の毛燃やすのだけは止めてぇっ。
ていうか、二人が俺の部屋にやってくるなんて初めてじゃんよ。
「…ケガしてたらしいから…お見舞いに行けなかったし…」
「あー…」
そりゃぁ一己の策略(蜜柑ちゃんとスミレちゃんを追おうとして塀の電流でやられたって話ね!)
で実は元気で、棗と蜜柑を助けてレオを撃退したのはワタシです☆
…なんて口が避けても言えないネ。てへっ。
「(話変えよ。)すっかり元気だよ。棗は体調大丈夫?ルカぴょん、蜜柑ちゃんの怪我は?」
「うん、多分今日登校だって…飛田が…」
元気だよ〜と力こぶを作って笑うとルカぴょんが安心したように微笑。
(可愛いっ!蛍ちゃん!シャッターチャンスだったよ)
「(デレデレ)よかった。ひと安心だな〜。で、棗は?」
「……」
あ、無視ですか。わかってたよ、わかってたけど寂しいなぁ。なんて(よよよ)
「……ん」
ポイッ
「…へ?」
キャッチ。棗になんか投げられたよ。はて…紙切れ?カサカサと広げてみる。
1行目は「親父へ」だった。
これは…
「…手紙…」
間違いなく…日向さんへの。