どこかの世界はいつも夜

□予兆
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 あれは夢だったのだろうか…



 覚えているけれど、夢のような不思議な感覚。




 あの影の正体が知りたい。


 また会えるかな…








「早く起きないと遅刻するわよ〜」


 昨夜のことをぼんやり考えていたら、母さんから声がかかったので考えるのをやめて準備をすることにした。


 制服に着替えながら、なんとなく時計を見たら7時を少し過ぎていたけれど、遅刻するほどではないし、まぁなんとかアイツが来るまでには間に合うだろう。


 着替えが終わってリビングに行き、今日の朝食の納豆をかき混ぜながら、また昨夜のことを考える。


 確か昨夜は満月で、綺麗だなって思って引き寄せられるようにあの公園に行ったんだよなぁ…

 昔、よく遊んだりしたし普通の公園なんだけど…

 なんで不思議だって思ったんだろう?

 よく考えたら変だよなぁ〜。やっぱり夢だったのか?




★  ★  ★



 そろそろアイツが来るころだと思って、玄関に向かうと、話し声が聞こえた。

 母さんとアイツ…

 いつもならアイツはチャイムを鳴らすから、母さんが外に出ようとしたら、ちょうど会ったとかだと思う。



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