好きじゃないしっ

□Episode4
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 たぶん照れ隠しの不機嫌な顔が可愛くて、下を向いているナツの顎を持ち上げて頬にキスをする。

 本当は唇にしたいけど、さすがにシュンもいるし、教室だし、シュンは冗談だと思ってるだろうから頬にした。


「な、何すんだよっ…付き合ってるわけないだろっ!」

 ナツはそう言い放って、机に伏せてしまった。


 怒らせちゃったかも〜 さすがに人前はまずかったかもな…

 それに俺、いつもはシュンの言うことには反応しないからな〜

 てか、この前やっと長年の片思いが実って、浮かれすぎたのかもなぁ〜

 ちょっと後悔…

 とりあえず、ナツが起きたら謝ろう。ナツは聞かれたくないだろうし、人がいないところで…



★  ★  ★




 それからナツはずっと机に伏せたままで、HRが始まる少し前に起き上がって、自分の席についてしまったし、授業中は話せないし、休み時間にはどこかに行ってしまうし、全く話せなかった。


 これは予想以上に怒らせたかもなぁ〜こんなの昔にもあったなぁ…




 このまま昼休みまでどこかに行かれたら謝るチャンスがなくなると思った俺は、4時間目の授業が終わると同時にナツのところに行き、手を掴んでナツの鞄も持った。

 ナツは驚いた顔をしていたけれど、無言で俺に手をひかれていた。

 俺の向かった先は屋上。皆、開かないと思ってるから誰もいない。

 屋上に着くまで、お互い無言だった。




★  ★  ★




 屋上に着くと、俺の予想通り誰もいなかった。


「ナツ、朝はごめんな」

「……」

 俺はさっそく朝のことを謝ったがナツは無言…


「本当ごめん。もう軽々しくあんなことしないから許して?」

「…ぃ…だ」

「ん?何?」

「…別に何でもない。もういいよ、許す」

 何か言い掛けたのは気になったけど、許してもらえたし一緒に昼も食べれたしよかった〜!

 でも、しばらくはいろいろ我慢しないとな…

 頑張れ、俺〜!



end?
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