好きじゃないしっ
□Episode2
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★ ★ ★
うわ…
どうしよう…
一晩中一緒か〜
今日は親がいないということでハルは泊まることになったんだ。
てか、こんなことで悩むとかもう好きみたいじゃん!
いや、ハルは男だし…それに好きじゃないし!
そんなことを考えながら、ベッドの上で体育座りで「うー」とか「あー」とか唸っていたら、ハルの声がすごく近くで聞こえた。
「ナツ〜?」
ビクッ
驚いて声がした方を見ると、体育座りをしている俺の後ろにだっこするみたいにハルが座っていた。
「…な、なに?」
てか、近すぎるだろっ! どもっちゃったし!
こいつ何考えてんだよ〜
「いや、ずいぶん考えこんでるみたいだったからさ〜。てか、お前、最近変じゃないか〜?この前だっていきなり叫んだりするし〜」
「べ、別に変じゃないし!」
はぁ… やっぱり変に思われてたのか…
てか、今のハルの体勢のほうが変じゃないか?
とりあえず、この状態をなんとかしなくちゃ心臓がおかしくなりそうだ。
「てか、近いって! どけよ! お前こそ変!」
あ、少し強く言い過ぎたかも…
「そうかもな〜。じゃあ、おやすみ〜」
そう言ったハルの口調はいつもどおりだし、普通に笑いながらベッドの横にある布団に戻って行ったけど、目が笑ってなかったように感じたのは気のせいかなぁ…?
嫌われた…?
そう思ったら胸がチクッとした。
end?