好きじゃないしっ
□Episode5
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今日、ハルは俺ん家に泊まる予定だ。
泊まると言ってもよくあることだから普通に過ごしているのとあまり変わらない。
漫画読んだり、ゲームしたり…それぞれ違うことをしているけれど、たまに話したり、一緒にゲームしたり…そんな感じだ。
今日もいつもどおり…なはず。うん、きっといつもどおり。
「ナツ〜漫画読むの飽きたから、トランプでもしようぜ〜」
ハルはそう言いながら俺に近付き、抱きつこうとしてやめる。
「…?…うん」
こいつはこういったスキンシップが多い奴だから、俺は疑問に思ったが、とりあえず返事をした。
「じゃあ、ババ抜きしようぜ〜!負けたら罰ゲームありで!」
「ええっ!罰ゲームって何するんだ?」
「それは、負けたときのお楽しみってことで、それぞれ考えようぜ〜!」
「…わかった!」
それぞれ考えるって…何か恐ろしかったけど、ここで嫌だと言うのは悔しいのでそれで勝負することにした。
絶対に俺が勝つ!
★ ★ ★
─結果。
ま、負けた…
「…なんでだよー!悔しすぎるっ!」
「ナツ、罰ゲームだな〜」
悔しがっている俺を見て、にやにや笑うハル。
ハルがこういう顔をしている時は俺にとってはよくないことを要求されるんだ。
いつも一緒にいるからわかっている。
「…で、罰ゲームは何だ?」
「えっとね〜……フフッ」
この笑い方…何を企んでいるんだ!?
「なんだよ!早く言えよ!」
「…今日はずっとこれを着てて」
ハルから渡されたのは紙袋で中身は見えない。
物凄く不安だが、着替えるために部屋を出て、洗面所に向かった。
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