夢小説

□帰る場所
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血の臭いが鼻につく。

「それ」は、もう自分のものなのか、敵のものなのかもわからなっかた。
 
それくらい ここ は血の臭いで満ちていた。どこを見ても、死体 死体 死体。
 
「・・・・・・・。」
 
Sランク任務。上忍である自分にとっては、そんなにめずらしいランクではない。むしろ最近では、
 
Sランクが日常てきなものになっていた。だが、最近は、それが苦痛で仕方がなっかた。
 
「・・・・・はぁ・・・・・」
 
俺ってこんなに弱かったっけ?いや、まぁ・・・戦闘技術とかじゃなく、精神的に。
 
昔は、違った気がする。里のために戦って、里のために死ぬんなら、べつにあきらめがついた。
 
でも、今は違う。任務を任せられれば、暗い気持ちになるし、死にたくないと思ってしまう。
 
何故か。それはやっぱり・・・
 
「・・イルカ先生・・・。」
 
あの人を愛してから、俺のすべてが変わったんだと思う。
 
「逢いたい・・・な」
 
笑顔が目に浮かんだ。瞬間、あたたかい気持ちになる。口もとが緩んだ。
 
「ははは・・・重症ですネ、俺。」
 
逢いたい  その思いだけが、体中を駆け巡る。
 
「・・・さって・・と、」
 
ゆっくり立ち上がった。おもいっきり体を伸ばす。そして仲間と合流すべく走り出した。
 
はやく終わらせてしまおう。そして帰るんだ。あの人のところへ
 
    俺の帰る場所へ
               END

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