SHORT
□お慕いしております
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私の事を、好きだと言ってくれる貴方が好き。
私の好きと彼の好きは違うって分かってるけど、自惚れちゃうの。
「私が貴方を保護いたします。」
笑顔で言ってくれたあの日、私は泣いてしまった。
私なんかが貴方のお世話になっていいものかと悩んで悩んで、宜しくお願いしますと言ったの。
私は暫くして本当に彼は強いのだな、と思った。
庇護してくれたおかげで国民達は貧困に困ることも無く、病院まで作ってもらった。
期待に応えなければ。
日本全体で台湾を守ってくれた恩返しを、今ここでしなかったら一体どこでするの?
戦争中にいっぱいいっぱいその言葉が出てきた。
そうよ、彼だけは連合に屈しず、最期まで降伏しなかったのだもの、私だって貴方にずっと連いて行くわ。
そう誓って戦い続けた。でも結果は敗北。
彼らは、負けた途端私を捨て去った。私の事が嫌いなら一言言ってくれれば良かったのに。
貴方達が私を国として認めてくれない理由は分かってる。