短編

□休み時間
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「英二、さっきの時間昼寝してたでしょ?」
「えっ!?にゃんで不二それ知ってるの!?」



この間、席替えをしたために席は全く離れている。
授業中にちらりと見ただけでは、わからないはずだ。
休み時間の不二のまさかのカミングアウトに、驚く菊丸。
そんな慌てた様子の菊丸を、不二は半ば楽しんでいた。



「寝言‥‥」
「‥‥え?」
「寝言、ずっと言ってたよ?スニーカーがなんだとか、大石の頭変だとか‥‥」
「えぇ!?ね、寝言言ってたの‥‥?」
「うん」



不二はこっくりと頷いた。
それなら、わかる意味も理解出来るが、6組全員が寝ていた事を知っている事になる。
顔が真っ青になっている菊丸を、不二は楽しそうに笑った。
と、何かに気が付いた。
菊丸の後ろを指さした。



「あ‥‥」
「にゃ?」



後ろを見ると担任の山嵐先生が、菊丸の後ろに立っていたのだった。

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