繋がるブック2
□ほら、ジョー達も帰んぞ
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『結婚すんの。』
嫌な予感は杞憂ではなかった
徹兄ちゃんは心底幸せそうな笑顔で、そう、報告した
「……」
なんとなく気まずい雰囲気、
今日はもう、帰るべきだ
そう判断して口を開きかけたとき
「龍、…今日はもうお開きにしよ!」
翔太がそう提案をしたことをきっかけに皆が一斉に動き出す
「ほら、ジョー達も帰んぞ」
「お、おー……」
「じゃーな龍」
「おうわりーな」
それぞれが外にでて別れを告げる中、翔太と俺は最後まで残って
なんとなく話しにくい状況ではあるが龍が翔太、名無し、と口を開いた
「別に龍のせいじゃねんだから、落ち込むなよ?」
「いや、別に俺は落ちこまねーけど」
―…心配なんて…してたのかな
龍はそう笑って呟いた
その顔が自分を嘲るような、そんな表情で、俺は眉間に皺を寄せた
助けてやりたい、って、力になりたいって、思うのに
(俺って無力だよなぁ)(ん?名無しはいるだけで頼りになるよ)(翔太ぁ…、俺もう本当、お前好き)(ははっ、弱ってる名無しとかちょー貴重!)
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