○未開地区在住者

□第1章 -プロローグ-
1ページ/2ページ





魔界は2つの国に別れていました。



魔獣や魔女を嫌う、高貴なものが治めているローズ・クラウンと



魔獣を好む魔女や妖精の住む、アレイ家が代々治めているダーク・クラウンの2つです。



この2つの国は、もともと1つでした。
何故2つに別れたかというと、ローズ・クラウン側の王族が、ダーク・クラウン側の王族、アレイ家に何の相談も無しに、魔獣狩りを始めたからです。
魔獣が住む地区の管理者は、ローズ・クラウン側の者でした。魔獣を嫌うローズ・クラウン側は、この魔獣狩りのためだけに、管理任になっていたのです。
管理人は手を貸し、外部にこのことは漏れなかったそうです。

アレイ家が気づいたのは、魔獣狩りが始まってから数ヵ月後。
きっかけはローズ・クラウン側の者が、よく野原などに外出していることと、アレイ家の周りに魔獣が集まってきていることでした。
アレイ家は魔獣狩りを防止するために動き出したが、すでに時遅く、

ローズ・クラウン側はついに 魔女狩り を始めたのです。




アレイ家は魔女の一族。由緒ある彼らは、男であろうと魔女としての誇りを忘れず、また、魔法使いではなく魔女になりました。
トップクラスの力を持つ彼らの背後には、世界と魔法を創造した神が存在しています。

汚らわしい魔獣や魔女を全滅させるには、アレイ家と神をどうしても倒さねばならない。
見事倒すことが出来れば、残りの魔獣はローズ・クラウン側を恐れ、二度と現れなくなる。それがローズ・クラウンの考えでした。

もちろん、魔界でも権力だけのローズ・クラウンに、その力はありません。そこで彼らはプライドの高い賢者や妖精、堕天使などを引き入れました。
弱味を握って。
そして、何の企みか、世界と闇を創造した神が味方したのです。

ただでさえ、彼らを守る魔獣が少なくなったのに、相手にも神が付いたとなれば、力の差は殆どありません。

そして、魔法戦争が起こったのです。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ