11/10の日記

21:12
君の後ろ
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いいお話。

暑い夏の日射しの強い日、僕は、顔が焼けるのが嫌で、俯き加減で登校していた。

すると、突然後ろから肩を叩かれた。僕はそれを無視した。僕は耳が聞こえない。だから、というのも本当はおかしいのだけれど、僕はいじめられていた。いじめっ子は、言葉をつかっても僕には意味がないから、当然のように僕の体を狙った。

最近は、僕の肩を叩いて、振り向いたところで蛇のおもちゃやらで僕をビックリさせてその様子を写真に納めることが彼らのうちでは流行りらしい。でも僕の反応が薄くなってきたからか、前はナイフだった。

次は何をされるかわかったものではない。だから、僕は無視を決めこんだ。そのまましばらく歩いていると、また肩を叩かれた。すこし強くなっている。苛立っているらしい。まだ僕は抵抗を続けた。すると、次は肩を前後に揺さぶられた。

とうとう、僕は折れた。相手が逆上してはマズいと思った。渋々といった感じで振り向くと、そこには誰もいなかった。一瞬、これも新しいイジメなのかと思った。しかし、よく考えてみるといじめっ子のリーダー格は、風邪で昨日休んでいたのだ。

僕は急に怖くなって走った。学校へはもうすぐだ。パン屋の前を駆け抜け、青信号を跳ぶように渡り、電柱にぶつかりそうになった。あぶない。あとひとつ角を曲がれば学校が見える。すると、恐ろしい力で、後ろに、引き倒された。そのとき、
目の前の角を、大きなトラックが
横倒しになって滑って行った。
今になっては、あれが一体なんだったのかわからないが、なぜか悪いものではなかったということだけ確信している。

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21:07
カーナビ
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もないのでよく聞く有名な話をしていきたいと思います

男性は、格安の中古車を購入しました。

さらに嬉しい事に高性能カーナビも付いていた。

男性は納車された日の夜ドライブへ行くことにした。

カーナビを立ち上げてみると前オーナーが登録したと思われるポイントがひとつだけあった。

そのポイントが家から近かった事と特にドライブの行き先は決めていなかった事 そして好奇心から彼はそこへ行ってみることにした。

『次の交差点を右折です』

『約50メートル先の信号を左折です』

30分ほど走って、目的地に大分近づいていた。

しかし辺りは何もない山間の峠道。道幅も狭い。

少し不安だったがポイントはすぐそこだったのでそのまま車を走らせた。

『目的地に到着しました』

カーナビの合成音声がそう告げた場所には何もなかった。

車を降りて辺りを見渡すと、道路脇に枯れた菊の華と線香を焚いたような灰の跡があった。

気味が悪くなった男性が車にもどろうと振り返った瞬間、案内を終えたはずのカーナビが言った。

『ここで私は事故で…』

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