『私と世界と女神さま』
□『舞い込んだ休日』
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ダンガンお爺ちゃんを呼びに行ったら丁度シルラと話しているところだったので、手短に用件を伝えファーガスさんの所へ向かった。
ファーガスさん、修理苦手だけどね…。
小さく溜め息を零しながら、川を越えて鍛冶屋へと足を向ける。
「――って言うからさぁ〜」
「ははっ、そうかそうか!」
橋を越えて直ぐ、ファーガスさんの声と聞き慣れた少年の声が聞こえてきた。
「デイアン、あんたまた羊の番サボってる!!」
ゴツンと頭を殴りながら怒鳴りつける。
良く日焼けした少年は、突然の衝撃に涙を浮かべながらこちらを振り向いた。
「シャルル!。何すんだよ、痛いだろっ!!」
「おお、シャルルか。どうした、何か壊れたか?」
ちらりとデイアンを見てファーガスさんに視線を移す。
「実は風車が壊れてしまって…。」
ファーガスさんはそれを聞いて少し考え込んだ。
「困ったなぁ、あの風車の部品なんだか丁度切らしててな…」
そう言うと後に、
今フクロウで頼んだとしても届くのに、早くて3日はかかるぞ。
と、言葉を続けた。
「取り敢えず、俺から村長に話そう。風車さえ止めてしまえば二階は使えるから、直るまでお前は暫く休みだな。」
ガハガハと豪快に笑いながら、ファーガスさんはデイアンを連れてお爺ちゃんの所へと行ってしまった。