ロックマンXF
□『イレギュラーハンター』
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食堂では、朝のミーティングが行われていた。
マイオスが回収した破片の解析結果をスクリーンに映して説明していた。
ルイス、アリス、フィクスは椅子に座り資料とスクリーンを見ながら説明を聞き。
ジューダスは両手を組んで壁に寄り掛かり説明を聞いていた。
マイオス「この人工樹脂は特殊な『ステルスコーティング』になっているんだけど、従来のステルスコーティングとは違いかなり大胆な使用になっている。」
ジューダス「電磁波の吸収とエネルギーの拡散か?」
マイオス「五十点。」
マイオスは別なデータをスクリーンに映す。
マイオス「今、見せてるデータは先日の事件で電波障害にあったエリアだ。」
地図の上に赤でマーキングされたエリアが、電波障害の起きていたエリアを現していた。
そのエリアはかなり広域に及んでいた。
ルイス「はわっ!!広すぎませんか?だって電波障害の原因のメカニロイドさんって一体だけでしたよ。」
アリス「進行方向にチャフとか撒いたとしてもここまでは広がりはしない。」
フィクス「人工樹脂を撒いたら風に乗って広がらせる。」
マイオス「フィクス、君の読み通りだよ。この人工樹脂は、少しずつ気化して行くんだ。しかし、気化しても性質は何ら変わりはない。」
ジューダス「で、この人工樹脂の特製は理解した。問題は何故これが何処で作られたかだ。」
マイオス「調べてみたけど何処の軍事メーカーでも生産されていないらしい。僕の推測だけどあの事件はこれの実戦テストなんじゃないかな。」
アリス「確かにそう考えれば、今回の事件の辻褄が合います。」
ルイス「……何でわざわざ、あんな大きいメカニロイドさんでテストをしてたんだろう。」
アリス「失敗した時の保険だろう。ステルス性能のテストも含まれているなら大きい方が見失った時に発見しやすい。」
フィクスがテーブルを叩いた。
フィクス「そんな性能テストの為にアレだけの被害を出したって言うのか!!」
フィクスの怒りの声が食堂に木霊した。
ジューダスは、公園で会った花売りの少女を思い出していた。
マイオス「フィクス、君の気持ちも分かるけど、起きてしまった事なんだ。」
フィクスは食堂から出て行ってしまった。
ルイス「わたし、追います!!」
ルイスがフィクスの後を追って走り出す。
マイオス「はぁ〜まだミーティングの途中なんだけど……仕方ないか、僕はこれからハンターベースに解析結果の報告と今後の対策案を話し合って来るよ。」
アリス「なら、私が護衛に付きます。ジューダス、私はハンターベースに留置されているイレギュラーから裏を取って来る。」
ジューダス「了解だ。」
今日のミーティングはここで終了となった。